FT-245カード用の転送ソフトの使い方を解説し、最新版を公開します
1月22日のブログで紹介しましたFT-245カード用の転送ソフトですが、その後、開発者の「思い付きハードでソフトに七転八倒」さんがメニューソフトを用意されたり、ドライバーソフトを改良したりされましたので、改めて使い方について解説し、最新のソフトも公開します。
事前準備
まずFM-7/77にFT-245カードをセットしてWindows機とUSBケーブルで接続します。
そして、FM-7/77ではメニューソフトFM7FD-UIを起動します。起動時にドライバーFDIMGFM2も読み込まれます。(ドライバーFDIMGFM2はディスク0から読み込みますので必要ならメニューソフト中の15行 LOADM”FDIMGFM2”を書き換えてください。)
Windows機ではFDDIMG_RW77.exeを起動し、最初に「COMポート」メニューから使用するCOMポート番号を設定します。
これで準備完了です。
構成図 |
処理開始
FM-7/77でメニューソフトFM7FD-UIを実行すると図のようなメニューが表示されます。
1:FM7のディスクの全セクタをPCに転送してイメージファイルとして保存する。
2:PCに保存されているディスクイメージをFM7のディスクの全セクタに書き込む。
3:FM7上の指定したメモリ範囲をPCに転送してイメージファイルとして保存する。
4:PCに保存されているメモリイメージをFM7に転送してメモリに展開する。
5:FM7のディスクをトラック0にシークする。
6:FM7のディスクの指定したセクタ内容をPCに転送して保存する。
7:メニュープログラムを終了する。
処理1:FM-7のドライブ1にイメージ化するディスクをセットする。
Windows側でメニュー「FDDデータ」->「データ受信」を選択
FM-7側で1を実行
トラック番号がカウントアップせず、(応答なし)と表示される場合がありますが、転送は正常に実行され、1分ほどでFDDIMG_RW77.exeがあるフォルダにDIMG_20201130.datというファイルが作成されます。
これは各セクタの先頭にセクタデータ16バイトがついた形で先頭セクタから最終セクタまで並んだ形のファイルです。(.datファイル)
これを通常の.D88(.D77)形式に変換するには、メニュー「ファイル」->「開く」でこのファイルを選択しておいて、メニュー「D88形式ファイル」->「作成開始」を実行します。
保存ファイル名を設定すればその名称の.D88ファイルが作成されます。同時に.DSKファイルも作成されますが、これは各セクタ先頭のセクタデータが削除されたセクタデータのみが並んだものです。
処理2:FM-7のドライブ1に書き込むディスクをセットする。
Windows側でメニュー「ファイル」->「開く」で送信する.datファイルを選択する。
FM-7側で2を実行
Windows側でメニュー「FDDデータ」->「データ送信」を選択
トラック番号がカウントアップせず、(応答なし)と表示される場合がありますが、転送は正常に実行され、1分ほどで選択した.datファイルがディスクに書き込まれます。
処理3:Windows側でメニュー「データ転送」->「受信」を選択
FM-7側で3を実行し、転送するメモリの開始アドレス、終了アドレスを16進数で入力する。
Sirial_FM2PC20210103.datというファイルが作成されます。
処理4:Windows側でメニュー「データ転送」->「送信」を選択
FM-7側で4を実行し、保存するメモリの開始アドレス、終了アドレスを16進数で入力する。終了アドレスは実際に転送する範囲より大きくても構いません。
処理5:FM-7のドライブ1にディスクをセットする。
FM-7側で5を実行
通常使用することはありませんが、何かの原因で処理が中断された場合などにドライブのヘッドをトラック0に戻します。
処理6:FM-7のドライブ1にセクタを読み出すディスクをセットする。
Windows側でメニュー「セクタデータ」->「セクタ受信」を選択
FM-7側で6を実行し、読み込むセクタのトラック番号、セクタ番号、サイド番号を16進数で入力する。
SIMG_20201206.datというファイルが作成されます。先頭に16バイトのセクタデータがついています。
【注意】・アドレス値などの入力した値の正当性のチェックはしていません。
・何らかの原因で処理途中で中断してしまった場合には、Windows側のDMIMG_RW77.exeを強制終了し、Windowsも一旦サインアウトしたうえで再度サインインしなければならない場合もあります。
・Windows側のコントロールソフトFDIMG_RW77.exeには、メニューを見ると分かりますように他の機能もありますが、ディスクへの書き込みなどの注意が必要な機能もありますので、メニューソフトには入っていません。
必要に応じて、FDIMG_RW77の使い方.txtを参照しながらご使用ください。
紹介したFDIMG_RW77.exe、FDIMGFM2、メニューソフトFM7FDUI2、FDIMG_RW77の使い方.txtをOneDriveに上げておきます。
【追記】
なお、FM-7/77側の機械語プログラムFDIMGFM2を手入力する手間を多少なりとも省くために、開発者の下記のブログでは53バイトのローダープログラムを入力し、それを用いてWindows上のFDIMGFM2をFM-7/77にロードする方法が紹介されています。