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2026年9月15日火曜日

FT-245高速通信カードにRTCモジュールを搭載

 FT-245高速通信カードにRTCモジュールを搭載してしまいました


RTCモジュール(ZS-042)を6809のアセンブラによるI2Cでコントロールできたので、調子に乗っていくつかのカードに搭載してきましたが、その第4作です。
第1作:RTC+SDカード(FM-7/77版)
第2作:RTC+68B50通信カード(FM-7/77版、FM-11版)
第3作:RTC+8251A通信カード(FM-7/77版)
第4作:RTC+FT245高速通信カード(FM-7/77版)・・・本カード

製作の動機としては、F-Basicはともかく、Flex9やOS-9では起動時に時刻設定が必須なので、その面倒を避けるためには時刻機能が必要ということと、FM-7系は拡張カード用のスロットが少ないので装着するカードの枚数を減らす必要があるということがあります。

特に私の常用機であるFM77AV40SXには32Pスロットが一つしかないので、どうしても合体カードが必要でした。

これが作成したカードです


RTC_FT245カード

裏面です

その裏面


一枚のサイズに収めるために、いつものようにいくつかのゲートICをGALに置き換えています。

その回路図を示します。

回路図


実は上記のカードは2枚目の製作品で、1枚目は下図のもので、これを実際にFM77AV40SXに装着して使用しています。


第1作のカード


SXに装着の様子


画像を見ても違いが分からないのではと思いますが、実はPIA(6821)のランクが異なっています。第1作は動作速度が1MHzの6821で第2作は2MHzの68B21のものを使用しています。

回路自体は2MHzを前提にしていますので1MHzバージョンでは動作しないはずなのですが、実際には動作する6821があります。個体差があるようで、同じHD6821でも動作するものとしないものがありました。


実際にFM77AV40SXに装着して起動した画面を示します。


OS-9起動画面


Flex9起動画面


上記の2つのOSではStartupファイルにRTCから日付・時刻を読み出してOSにセットするドライバRtcSet2を組み込んでありますので、起動時にセットされています。

また、下記の画像はF-Basicでの例ですが、このように起動後にRtc_Set2を起動して直接セットすることもできます。

F-Basicでの例



ドライバソフトとしてRtcRd2、RtcWr2、RtcSet2の3つをOSそれぞれについて作成してあります。

F-Basic用           RTC_RD2, RTC_WR2, RTC_SET2
OS-9用                RtcRd2, RtcWr2, RtcSet2
Flex9用               RTC_RD2.CMD, RTC_WR2.CMD, RTC_SET2.CMD

いずれもFM-7/77だけでなくFM-11でも動作することを確認してあります。
(FM-11対応にする際には「Retro PC Gallery」のはせりんさまにアドバイスをいただきました。ありがとうございました。)

なお、FT245高速通信部のドライバは今までに公開しているものがそのまま使えます。

これらのドライバソフトは、別途公開する予定です。

2025年10月18日土曜日

FM-7/77用RS-232CカードにRTCモジュールを追加して一枚のカードに

 FM-7/77用RS-232CカードにRTCモジュールを追加して一枚にしました

以前、FM-7/77用のRS-232Cカードを製作しました。
「FM-7/77用のRS232Cカードを作りました 2019年8月16日」
(https://flexonsbd.blogspot.com/2019/08/fm-777rs232c.html)

より使いやすくなるように、何回か修正を加えて最終的に下記のような形で使用してきました。
「FM-7/77用の自作基板(RS232Cカード、FT245通信カード、1024KB拡張RAMカード)のプチ改良 2024年3月25日」
(https://flexonsbd.blogspot.com/2024/03/fm-777rs232cft2451024kbram.html)

しかし、FM-7/77の32Pスロットは数少ないので、自作した32Pスロット拡張基板を用いても窮屈になってきました。

ということで、とりあえずRS-232CカードにRTC_SDカード中のRTC機能を追加して一枚にまとめてみることにしました。(F-Basicではともかく、Flex9やOS-9ではRTC機能は必須です)


製作の方針

COM部の入出力ですがシリアルコネクタは使いにくいので、今はTTL_USB変換ケーブルを使用することにしています。

また、RTC機能はZS-042というモジュールを使用し、そのコントロールにはPIA(68B21)のポートAを使用しています。スペース的には40ピンICを使用するのは非常に不利なのですが、PIAのポートAの特別な機能(出力に設定したままで入力も可能)がアセンブラでI2C機能を使用するのに最適ですので、そのまま使用することにしました。(回路を変更するとI2Cのプログラムを書き換えるのがかなりの手間になりそうなので、、、)

そのために全ICがそのままでは収まらなくなり、やむを得ず6個のゲートICをGAL20V8Bに置き換えることで何とか10x8cmのサイズに収めることができました。

(40ピンのICのわずか2ビットしか使わないのはいかにも勿体ないので、必要ならポートBが他の用途に使用できるようにピンヘッダを付けましたが、、、)


製作したカード

以上より、下記のようなRTC_COM8251Aカードが出来上りました。


製作したRTC_COM8251Aカード

本体に装着しました

本体スロットに装着した様子



回路図を示します(GALのプログラムは省略しました)

RTC_COM8251A

機能の確認

通信テストに使用したプログラム(F-BASIC文法書掲載のもの)


サンプルプログラム

通信の様子(FM-7側)

実行の様子(FM-7側)

通信の様子(Windows  TeraTerm側)

実行の様子(TeraTerm側)

RTCモジュール機能を下記に示します。


RTC機能の確認

起動直後のF-Basicでは日付・時刻が不定です。

RTC_WR2で時刻を設定します。RTCモジュールに設定されると同時にF-Basicのタイマー関係のバッファにもセットされます。

PRINT文で確認できています。

また、RTCモジュールの設定値をRTC_RD2で読み出し、RTC_SET2でF-Basicのバッファに転送できます。


最後に

製作直後は8251Aによる通信機能が全く反応せず、焦りましたが、TeraTermの改行コードの設定をデフォルト値のCRからAUTOやCR+LFに変更することで正常に通信ができました。(最初にRS232Cカードを製作した時に必要だった設定を忘れてしまっていました。。。)

通信速度ですが、純正のRS232Cカードでは19200baudまでとなっていますが、インテルやOKIの8251Aでは38400baudまで可能です。

また、RTCモジュールのコントロールソフト(RTC_WR2, RTC_RD2, RTC_SET2)ですが、FM-11用のものがそのまま使用できます。




2025年7月29日火曜日

FM-11用に作成したRTC_COMカードをFM-7/77用に移植

 FM-11用に作成したRTC_COMカードをFM-7/77用に移植しました。


FM-7用には以前、RTC_SDカードを作成して使用してきました。
(ブログ「FM-7にRTCとSDを接続する試み(2023年3月9日~5月19日の計6回掲載)」で紹介。)

しかし、カードを筐体の中にセットする機種ではSDの挿入・取り外しが非常に不便でしたので、常用しているFM77系には不向きということでFM-7でのみ使用してきました。
今回、FM-11用を作成する際にはそれを考慮してSDカード用の回路を取り除き、代わりに6850ACIAを用いた通信ポートを設けることにしました。RS232Cを持っている機種もありますが、別途通信ポートがあると便利な場合があると考えたからです。

実際にFM-11用を作成してみて、FM-7系にもあったら良いなと思えてきましたので、FM-7系用として32Pスロットに装着する形でのカードを作成しました。

これが作成したカードです。

FM-7用RTC_COMカード


いつものようにドジをしましたので、基板の修正(パターンカット1箇所、追加配線2本)が必要でしたが、修正して無事に動作しました。


裏面の修正箇所


回路図を示します。
上記の不具合を修正してあります。


回路図(修正済み)



(1)RTCモジュールのドライブソフト


ドライブソフト(RTC_RD2, RTC_WR2, RTC_SET2)はFM-11のF-Basic用に作成したものがそのまま使えます。RTCの時刻の読み出しにはRTC_RD2、RTCへの時刻の設定にはRTC_WR2、F-Basicへの時刻の転送にはRTC_SET2を使用します。

また、F-Basicと並んで良く使用しているOS-9Level2用にも同じ機能の3つのソフト(RtcRd2, RtcWr2, RtcSet2)を作成しました。実際には、F-Basic用に作成したものをOS-9用に移植したということですが、OS-9ではファイル名に「_」を使えないので名称も変更してあります。

F-Basicでの動作の様子は以前のブログで示していますので、ここではOS-9上での動作の様子を示します。
OS-9の起動直後は日付・時刻の設定がされていませんので(バッテリーが上がっている)、date t コマンドを実行するとデタラメな日付・時刻が表示されています。
ここでRtcWr2コマンドを実行して日付・時刻を設定します。このコマンドはRTCモジュールに設定すると同時にOS-9にも設定しますので、再度date tを実行すると設定した日付・時刻になっていることが確認できます。
(2000年問題に対処していないので2025年が1925年になっているのには笑えますが、実用上の不便はありません。)
 

RtcWr2の動作画面


一旦電源を落としてから再度起動すると、やはり日付・時刻がデタラメになっていますが、RTCモジュールはバッテリーバックアップされていますので、設定した値が保存されています。ここでRtcSet2コマンドを実行すると、RTCモジュールに保存されている日付・時刻がOS-9に設定されます。date tでそれが確認できます。



RtcSet2の動作画面


ということで、OS-9のStartupファイルにRtcSet2コマンドを書き込んでおけば、起動時にRTCモジュールの値でOS-9の日付・時刻を設定してくれます。

なお、RtcRd2コマンドは動作画面を示しませんが、RTCモジュールに設定された日付・時刻を読み出して表示するものです。


(2)ExCOM用通信ソフト


COMポートとして追加した6850ACIA(63C50を実装)用の通信ソフトですが、以前のブログにも書きましたが、何故かFT245、8251A、6850の3つの通信経路を一本のソフトで切り替えて使用する方法ではうまく動作しませんでしたので、FM側のソフトをそれぞれを単独のソフトとしFT245DRF(FT245用), FT245DRE(6850のExCOM用)の2本を作成しました。Windows側のソフトはFM-7/77/11に共通のft245drv.exeです。

FT245DRFは従来のソフトと同様ですので、ここではFT245DREの動作画面を示します。


FM側のFT245DREの動作画面(読み込み)



FM側のFT245DREの動作画面(書き込み)



Windows側のft245drv.exeの動作画面


なお、転送速度ですが、FT245カード使用では2Dディスクで1分弱、ExCOMでは5分ほどでしたので、ディスクイメージの転送に使用するのは実用的ではありませんが、このExCOMは以前からFlex9, F-Basic, OS-9, CP/Mで使用しているWindows上の仮想ドライブとのインターフェースに使用したいという目的のために実装したものです。
この場合には、ファイルの送受信が基本になりますので、ExCOMの38400baudでも十分に実用になることを体験しています。
ExCOMを使用したWindows上の仮想ドライブのドライブルーチンができましたら、改めて報告させていただきます。


2025年7月3日木曜日

FM-11用のRTC & COMカードが完成

 FM-11用のリアルタイムクロック(RTC)と拡張COMを作成しました

OS-9やFlex9の起動時には日付・時刻を入力する必要があり、結構面倒です。またF-Basicの場合にも、日付・時刻を必要とする場合には直接入力する必要があります。

ということで、FM-7用に作成してあったRTC_SDカードのRTC部をFM-11に移植することにしましたが、SDカード部を省いたために空いたスペースに68B50(ACIA)を増設して38400baudのCOMポートを増設しました。本体内蔵の8251A使用のCOMポートの通信速度が19200baudなので、その倍の速度のものが欲しかったということでもあります。

移植そのものはFM-11のコネクタに出ていないIOS信号の生成部を追加するだけで良いのですが、EB信号とQB信号が*EB, *QBと反転していることを見落としていたために最初は動作しませんでしたが、その点を修正することで正常に動作しました。(ということで、基板を再発注することになってしまいました。。。)

これが再発注した基板で完成させたRTC_ExCOMカードです。使用しているRTCモジュールはクロックタイムIC  DS3231を使用したZS-042というもので、5Vで動作するので使いやすいです。(バッテリーはCR2032なので充電回路部はカットしてあります。)これを68B21(PIA)を介してI2Cで制御しています。



RTC_ExCOMカード


回路図を示します。


RTC_ExCOM R1.1


まずはCOMポートのテストをしてみました。画像右端の6ピンコネクタからTTL-USB変換ケーブルを使用してWindowsPCに接続します。FT245カード用のドライブソフト(FM側、Windows側)を拡張して、FT245、内蔵COM(8251A)に加えて拡張COM(68B50)も使用できるようにして実行してみました。結果ですが、転送時間は内蔵COMポートの場合とほとんど変わりませんでした。ちょっとがっかりでした。

続いてRTCのテストをしました。FM-7用のドライブソフト(RTC_WR, RTC_RD, RTC_SET)はF-Basic3.0の内部ルーチンを使用していましたので、それをF-Basic5.0のDisplay Sub System中のSET TIMER, READ TIMERに置き換えました。また、FM-11の時刻関係のワークエリアが不明なので困っていましたが「Retro PC Gallery」(http://haserin09.la.coocan.jp/)のはせりん様から、FM-7と同じだと教えていただきましたので、無事にFM-11用のドライブソフトを完成させることができました。ありがとうございました。

作成したRTC_WR2, RTC_RD2, RTC_SET2はF-Basic5.0用の機械語プログラムで、RTC_WR2でZS-042に日付・時刻を設定し、RTC_RD2で設定されている値を読み込み・表示します。RTC_SET2はZS-042に設定されている値を読み込んでF-Basicのワークエリアに設定するもので、起動時に自動的に設定させたい場合にSTARTUPに書き込んで使用します。


参考までにRTC_WR2のアセンブルリストを示しておきます。68B21(PIA)のポートAを使用してI2CでDS3231をコントロールしています。68B21のポートAは入力に設定したままで出力もできるのでこのような入出力が同じポートで行なわれるような用途には適しています。


 


 
参考までに作成したRTC_WR2, RTC_RD2, RTC_SET2をOneDriveに上げておきます。
機械語プログラムでI2Cを使用するサンプルとしてみていただければと思います。


2023年3月9日木曜日

FM-7にRTCとSDを接続する試み(RTC編)

 FM-7用のRTC&SDカード基板を製作してみました

【修正】OneDriveのリンク先が間違っていましたので、正しいリンク先に変更しました。

以前、6821PIAを用いてI2CでRTCを、SPIでSDカードを読み書きする試みを紹介しました。

「アセンブラでのPIAとRTCの間のI2C通信に成功しました(2018年10月27日)」
https://flexonsbd.blogspot.com/2018/10/piartci2c.html)
「SDカードを6809のアセンブラで読み書きしてみる(2022年6月12日)」
(https://flexonsbd.blogspot.com/2022/06/sd6809.html)

最終の目的は、FM-7にRTC(リアルタイムクロック)とSDカードを実装することなのですが、RTCはともかく、SDカードを実装するのはそれ程簡単ではありません。
しかし、あれこれ考えているだけでは進まないので、とりあえず基板を作成してみることにしました。

作成した基板です。

製作したRTC&SDカード基板


その回路図を示します。

回路図


基本的には以前紹介したものと同じで、68B21のAポートを使用してI2CでRTCを、Bポートを使用してSPIでSDカードを制御しています。なお、RTCは5V駆動ですので68B21と直結していますが、SDカードは3.3V駆動ですので、レベル変換モジュールを通しており、その3.3V電源はSDカードから供給しています。
使用しているRTC基板はDS3231チップを使用しているZS-042で、バッテリを充電しないようにパターンカットを施しています。またSDカード基板は画像のものの他に、以前秋月電子で販売されていた基板も使えるように両方のパターンを用意してあります。(下のマイコン用基板に装着されています。)

同時に、自作6809/6802ボードマイコン用の基板も製作しました。
この基板はFlex9の起動時に自動的に日付を読み込むために使用しています。


マイコン用基板


今回は、RTC部分についてのみ紹介します。


FM-7に装着した状態です。

動作風景


実行中の様子です。

実行画面


FM-7のF-BASIC V3.0用に制作したソフトは、RTCから読み出すRTC_RDと書き込むRTC_WRの2本です。
RTC_WRでは日付と時刻をF-BASICのワークエリアに直接書き込んでいますので、RTC_WRはV3.0専用です。
画像にありますように、書き込んだデータがPRINT文で表示できており、正しく設定されていることが確認できます。

参考までに、RTC_WRのリストを示します。

 

F-BASICの起動時にRTC_WRを実行して日付・時刻を設定することで、以降はF-BASICから日付・時刻を参照することができます。

以上でFM-7にRTCを搭載することができましたが、問題はSDカードです。
独自のフォーマットでSDカードにファイルを保存・読み出しをするのであれば、今回作成した基板でも可能かと思いますが、Windows PCと共通のフォーマット(FAT16/32)でと考えると、FM-7と6821の機械語だけでは無理があるようです。
ネット検索をしても、ほとんどがマイコン用に用意されているFATライブラリを使用しているようです。
しかし、困難かもしれませんが、マイコンを使用せずにやれるところまでやってみようと思います。
うまくファイルの読み書きができましたら紹介させていただきます。
(ネット検索をしても、FM系にSDカードを装着した記事が見当たらないようですが、私が見つけられないだけでしょうか? 見つかるのは80系ばかりのような。。。)

紹介しましたRTC用に制作した2本のソフト(RTC_WRとRTC_RD)のソースとバイナリをOneDriveに上げておきます。なお、これらのソースのアセンブリには以前紹介した自作のクロスアセンブラ6809AsmWin.exeを使用しています。

2021年8月24日火曜日

6809SBCボードやFM-7にArduinoを接続してRTCやLCDを制御

 6809SBCボードとFM-7にArduinoを接続してRTCやLCDを制御してみました

現在では様々なセンサー等が気軽に入手できて、電子工作好きには楽しい時代ですが、シングルボードマイコンやFM-7などにもそれらのセンサーを接続してみたいと考えていました。

今までにも、6809/6802Dualボードに搭載しているPIA(6821)を利用してRTC(ZS-042)を接続して、Flex9の起動時に時刻を自動的に読み込ませて、起動時の時刻の手入力を省略したりしていましたが(下記のブログで紹介)、もっと他のセンサーなども接続したいと思うようになりました。

  2018年11月3日のブログ「PIAのみでRTCからの時刻の読み書きができました」

上記のPIAにRTCを接続した際には、I2Cによる通信プログラムをアセンブラで作成しましたのでかなり時間がかかりました。センサー毎にアセンブラによるプログラムを作成するのは非現実的ですので、間にArduinoのようなマイコンを挟めばよいのではないかと思いつきました。手持ちには数種類のマイコンがありますが、とりあえず最も手軽そうなArduinoで始めて性能に不満が出たら他のマイコンに置き換えれば良いと思って始めましたが、思ったよりも難しくて一ヶ月余りもかかってしまいました。

難しかったのは、6809側ではアセンブラによるプログラムでI2C通信するのですが、それに対するArduino側のC++(?)のプログラムの応答との関係が良く分からないことでした。

とりあえず、Arduinoを通してRTCとLCDを制御できましたので報告します。

全体の接続を下に示します。6821PIAとArduino間をハードI2Cで通信し、Arduinoと各センサー間はソフトI2Cで通信します。ソフトI2CではArduinoがマスターにしかなれないのでこのような構成となりました。



接続図

(1)ハードの設定

実際の実験の様子です。上部に見えるのが6809/6802Dualボードで、下にあるのがArduinoとセンサーです。


実験風景

ブレッドボード上の中央がRTC(ZS-042)、右が8桁x2行のLCD(AQM0802A)で、RTCから読んだ日時を表示しています。どちらも5V版なので、Arduinoに直結できています。またI2Cのプルアップ抵抗は、ハードI2C側は6821内部の抵抗を、ソフトI2C側はArduino内部の抵抗を利用していますので、単純にセンサーをArduinoに接続するだけで済んでいます。
(左のセンサーは他の実験のもので無関係です。)

センサー部のアップ


6809/6802Dualボードに接続した場合の結果です。アセンブラによるプログラムでArduinoに指示を送り、ArduinoがRTCを読んで結果を送ってきています。(とりあえずの実験なので単純にデータを順に表示していますが、左から年月日と時分秒です。)


6809/6802Dualボードによる結果


続いて、FM-7でも同様な実験を行ってみました。


右に装着されているのが6821PIAボード



使用したのは、以前報告したブログ「FM-7/77用拡張PIAボードとP-ROMライタ」(2020年6月26日)で製作したP-ROMライタ用の6821PIAボードです。



FM-7用6821PIAボード


6809ボードで用いたアセンブラプログラムをサブルーチン化して、F-BASICのプログラムから呼び出す形で使用しています。F-BASICのプログラムはサブルーチンを呼び出すことと結果を表示するためだけに用いています。

FM-7による結果


(2)プログラム作成

プログラム作成上で私が引っかかった点を列挙します。

1.ソフトI2CではArduinoはマスターにしかなれず、スレーブにはなれない。

 → 最初は6809側をソフトI2Cで、センサー側をハードI2Cでと考えていたのですが、結局、逆にせざるを得ませんでした。

2.RTC(ZS-042)の制御ICであるDS3231用のライブラリDS3231.hはI2Cのアドレスを決め打ちしておりソフトI2Cには対応していない(ようです)。

 → ライブラリを使わずに直接DS3231のレジスタを操作することになりました。

3.Arduinoで標準のWire.hでの割り込み関数 Wire.onRequest(requestEvent); や Wire.onReceive(receiveEvent); を6809ボードからのアセンブラプログラムでどうしたら起動させることができるか。また、Wire.requestFrom(ID, no); は使えないが、その代わりにどのようにしたらリクエストできるのか。

 → 6809側からArduinoに何かのデータを書き込むと onReceive関数が反応するので、この receiveEvent関数内で送られてきたデータを読み込んで(必要がないので)捨てる。6809側にデータを送り返す作業は onRequest関数で呼び出される requestEvent関数内で行うという形で通信することができました。(receiveEvent関数では6809側に送り返すことはできませんでした。)


参考までに6809側のプログラムのソースを示します。

 


以上、あちこち引っかかりながらも何とか目的を達することができましたが、次に何とかしたいと考えているのは、Windows側からUSBを通してArduinoにデータを送り、それをさらに6809/6802DualボードやFM-7に送ることです。

とりあえず、現在の状態でのプログラム(6809側のSBC_I2C.txtとそのバイナリ、Arduino側のsbc_i2c.ino、FM-7用のFBI2C、FBI2CSUBとその保存形式のFBI2CSUB2の6本)をOneDriveに上げておきます。


2018年11月3日土曜日

PIAのみでRTCからの時刻の読み書きができました

PIAに接続したRTCから時刻を読み書きするアセンブラのプログラムが完成


前回(10月27日)はRTCモジュールから時刻を読み込むまででしたが、時刻の書き込みもできるようになりました。
読み込み・書き込みプログラムはそれぞれRTC_RD.CMD、RTC_WR.CMDですが、読み込みプログラムに、FLEX9の起動時に時刻をRTCモジュールから読み込んでFLEX9の日付を設定する機能を追加したSETDATE.CMDを用意しました。

RTC_RD.CMDとRTC_WR.CMDはFLEX9上のコマンドとして使用します。


FLEX9システムに組み込んで使用する


SETDATE.CMDはFLEX9の起動時に自動的に実行されるように、STARTUP.TXTに書き込んでおいて使用しますが、FLEX9の起動時にデフォルトで実行される日付入力ルーチンが不要になりますので、FLEX9のシステムを一箇所変更します。

FLEX9システムをTrk01,Sct01から保存した場合、初期化ルーチンはSct08にあります。
そのうちの日付入力ルーチンはオフセット$76からのBD,CA,AC (JSR $CAAC) ですので、このBDを39 (RTS)に変更します。

初期化ルーチン(変更前)
初期化ルーチン(変更後)

これによって、起動時に日付を問い合わせてくることは無くなり、代わりに、STARTUP.TXTに書き込んだSETDATE.CMDがRTCモジュールから取得した日付を設定してくれることになります。

その様子を下図に示します。


起動画面(従来のもの)

今までは、起動時に日付を「月、日、年」の順に入力する必要がありました。
(FLEX9では時刻は管理していませんので、年月日のみです。)
それに対して、SETDATE.CMDを組み込むと、

起動画面(RTCモジュールから読み込み)

日付を問い合わせてくることなく、RTCモジュールから取得した日付と時刻を表示してそのままコマンド入力待ちになります。DATEコマンドを入力してみると、確かに日付が設定されていることが分かります。
なお、RTCモジュールが無い場合には、デフォルトの日付入力ルーチンが呼び出されて手動で日付を入力することになります。

起動画面(RTCモジュールが無い場合)

作成したRTC_RD.CMD, RTC_WR.CMD, SETDATE.CMDのソースをOneDriveに上げておきます。
入出力ルーチンなど一部にFLEX9のシステムルーチンを使用していますが、I2C通信部分は一般的な6809のアセンブラですので、I2C機能を持たないマイコンで、しかもアセンブラでI2C通信をしたいという場合の参考になれば嬉しいです。
(I2Cの解説も、DS3231のマニュアルも、もう少し分かりやすく書いてもらえればこんなに苦労しなくても済んだかもしれないのに...愚痴でした。)