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2026年2月18日水曜日

必要に迫られて自作したツールソフトの紹介(第5回)

 最近修正したソフトなどをいくつか紹介します


[1]クロスアセンブラ

以前公開した6809用のクロスアセンブラですが、使っていただいた方からcmpa #'z+1のアセンブル結果がCMPA #'Z+1のバイナリになってしまうというご指摘を受けました。

私はソースを常に大文字で書いていたので全く気付いていませんでした。ソースが小文字の場合は大文字に変換するようにプログラムしてあったのですが、大文字にすべきでない箇所も変換してしまっていました。

ということで、それを修正したクロスアセンブラ4種を公開します。他のMPU用のものにも同様の修正を加えました。

(1)6809AsmWin.exe Ver2.5
(2)6800AsmWin.exe Ver2.3
(3)6801AsmWin.exe Ver2.0
(4)6303AsmWin.exe Ver2.0

例として6809AsmWin.exeの動作画面を示します


6809AsmWin.exe


[2]FT-245カード他を使用する通信ソフト

FM-7, FM77, FM-11機に装着されたFT245通信カード、オプションまたは標準の8251A使用のCOMカード、68B50使用の拡張COMカードの3通信経路を使用して、FM機とWindows機との間で2D, 2DD, 2HDディスクイメージを転送するソフトです。

(1)Windows側

            ft245drv.exe Ver2.5

以前のものに通信経路を追加しただけでなく、対応機種にFM-11を加え、扱えるディスクにも2HDを追加しました。

動作画面です

Windows機上でのft245drv.exe

(2)FM-7/77/11側

   F-Basicでのメインプログラムと機械語サブルーチンのセットです

        1.FT245F, FTDRV22F    FT-245カード用です
        2.FT245C, FTDRV22C    オプションカードまたは標準のCOM(8251A使用) 用です       
        3.FT245E, FTDRV22E    68B50使用のExCOMカード用です

最初は上記3つの通信経路用を一つのプログラムにまとめて、動作中に切り替えることができるように作成したのですが、それぞれ専用のプログラムの方が使い勝手が良いということで別々のプログラムも作成しました。

  4.FT245A, FTDRV22A 上記1~3を統一したプログラムです

例としてFT245Aの動作画面を示します


FM機上でのFM245A

なお、転送速度ですが

FM機からWindows機への読み込みでは、およその値で
 2Dでは1が1分、2,3が5分、2HDでは1が2分、2,3が13分20秒
Windows機からFM機への書き込みでは、およその値で
 2Dでは1が1分、2,3が5分、2HDでは1が11分30秒、2,3が13分20秒
で、現在のバージョンでは2HDの書き込みに時間がかかりすぎています。


(3)動作確認した機種、F-BASICのバージョン、メディア

        ・FM-7、FM77AV2、FM77AV40SX
        ・F-BASIC V3.0、V3.3、V3.4
        ・2D、2DD、2HDディスク

以上紹介したソフトをOneDriveに置いておきますので、使用した結果、不都合が生じても私は責任は負わないということを承知していただいたうえで自由にご使用ください。


2024年12月30日月曜日

「FPGAボードで6809を作ってNitros9を走らせてみました」の基板化

 「FPGAボードで6809を作ってNitros9を走らせてみました」の基板を作成しました

2022年6月22日に上記のタイトルでアップしたCycloneⅡ(EP2C5T)搭載のFPGAボードの工作の際には、有り合わせの基板に手配線で仕上げました。それ以降、折に触れ使用してきましたが、いかにもそのやっつけ感が気になっていました。また、FPGAに書き込むプログラムを変えればZ80としても6809としても動作するのはすごいことなのですが、切り替えて使用するためにはその都度FPGAのプログラムを書き換えるという手間がかかります。

また、以前も参考にさせていただいたブログ「石原 博の覚書(https://blog.goo.ne.jp/ishihara-h/e/ea09920e03694aab5227db6f08fde76e)」を見ていて、プリント基板を作成できればZ80、6809のそれぞれ専用のボードが作れるなと思っていました。

そんな時に、倍ぐらいに価格が上がってしまっていたFPGAボードがAliExpressで以前のような価格で購入できるショップを見つけたので2枚購入し、プリント基板も作成することで、Z80、6809それぞれの専用ボードとすることにしました。

参考にしたオリジナルの記事

https://www.retrobrewcomputers.org/doku.php?id=boards:sbc:multicomp:cycloneii-c:start

の中にはプリント基板の回路等のデータがあることは知っていたのですが、それはEagleによるもので、以前、私が常用しているKiCadで読み込んで処理しようとしてうまくできずあきらめてしまっていたので、今回はEagleの無料版をインストールしてgerberデータを作成してみました。使い慣れたKiCadによるgerberデータではないので、正しく作られているのかどうか不安でしたが、そのまま発注してみました。

出来上がった基板が下の画像のものです。


基板とFPGAボード

かなりの高密度で、シルク印刷がパターンの穴等によって読めなくなっている箇所も複数あり、迷うところもありましたがオリジナルの記事等を参考にして何とか実装してみました。

それが下の画像の2枚です。


製作した基板2枚

私は基本、シリアル入力を使用するのですが、最初に作成した左の基板はうまく動かなかったので、PS/2キーボード入力、VGA出力に加えてRS-232Cコネクタまで実装してしまいました。動作させるために必要な最小限のものだけを実装したのが右の基板です。また、オリジナルで使用されているSDカードモジュールと同じものが入手できなかったので手持ちのもので間に合わせることになりましたが、モジュールを瞬間接着剤で固定して画像のように配線することで(多少見苦しいですが)無事に動作させることができました。

左下の6ピンのシリアル端子の上に乗っているのは、手持ちのUSB-シリアル変換ケーブルの端子配置に変換するためのアダプタで、最初に作成した基板が動作しなかった(ように見えた)のは、この配線を間違えていたためというお粗末な話でした。


参考までに、作成を通して気づいた点を列記しておきます。

1.gerberデータはオリジナルのデータからEagleで作成できますが、SDカードモジュール部のパターンと合致するモジュールは多分入手困難です。

2.シリアルの6ピン端子の配列は一般のUSB-シリアル変換ケーブルのピン配列と合致しない可能性があります。

3.512KBのSRAMのアクセススピードについてですが、上の画像のように、55nsのAS6C4008-55PCNだけでなく、70nsのHM628512CLP-7でも使用できました。

4.Z-80用としては mc-2g-1024.zip 中の14-Multicompを使用しましたが、何故かTTY版は正常に動作しませんでした。動作するVGA版をインストールしましたが、基板上のVDUFFD0端子をショートすることでシリアル入出力に切り替えることができました。

5.6809用としては multicomp09_nov2016.zip 中のものを使用しました。

6.FPGAボード上のROMに書き込むための手順については、ちかてつ.comさんの「Amazonの激安基板(CycloneⅡ)ではじめるFPGA開発(JICプログラミング編)(https://tikatetu.com/electronics/amazon-fpga-jic/)」を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

今取り組んでいるいくつかのテーマがいずれもうまく進まず、いささか倦んでしまっていたのですが、ちょうど良い気分転換になりました。


2024年11月15日金曜日

必要に迫られて自作したツールソフト(クロスアセンブラ)の紹介(第3回)

 必要に迫られて自作したツールソフトのうちのクロスアセンブラを手直ししました

【12月24日追記】12月22日のコメントでご指摘頂いた点を修正した版を公開します。末尾のリンク先からダウンロードしてください。

4月25日のブログ「必要に迫られて自作したアセンブラ等のツールソフトの紹介(第2回)」で紹介しましたソフトのうちのクロスアセンブラのバグを修正しましたので、公開します。

修正したバグはFCB疑似命令のオペランドの解釈部です。ごく普通の書き方をしていればよいのですが、時に、式の解釈を間違えたりする場合があったのです。

例えば、10月10日のブログ「自作の6809SBCにOS-9を移植する試み(その1 SBCの製作)」にも書きましたように、assist09をアセンブルした際に誤変換が発生したのですが、それはFCBのオペランドとして「'A」と「'A'」の両方の書式に対応するように修正したために発生したバグでした。

FCB疑似命令の解釈ルーチンは6809用、6800用、6801用、6303用の全てのクロスアセンブラに共通ですので、この際、まとめて修正することにしました。

この解釈ルーチンは、最初は単純な書式のみに対応したものを作成し、必要に応じて徐々に拡張してきたものでしたが、ちょっと複雑な形のオペランドはどうしても式として解釈する必要があります。現在のものの拡張では括弧を含めた式にも対応させるのは無理と感じましたので、思い切って全面的に書き換えることとしました。

以前、ちょっとした電卓プログラム的なものを作成したことがありましたので、それを手直しして使うことにしました。式中に「$AB」のような16進数や「’C」のような文字コードが入っても大丈夫で、もちろん括弧も使えます。


修正したクロスアセンブラによる結果

6303AsmWin.exeによるアセンブル中の画面を示します。
FCB疑似命令の処理ルーチンは他のアセンブラ全てに共通ですので、全く同じ結果になります。

6303AsmWin.exeでアセンブル


テストデータとして使用したのは下記のようなコードです。

テストデータ



アセンブル結果です。

6303AsmWinによる結果


0014行はFCBのみでオペランドがありませんので当然、エラーが出ています。
その他の行では、「’A’」や「’A」のような書き方が混在していても正しく変換されています。
下から2行目はassist09からの引用ですが、「',」という書き方でも正しく変換されていますので、それを最下行のようにあえて「','」のように書き換える必要がありません。
注意点ですが、FCBのオペランドですので計算結果が$FFを超えた場合の上位桁は無視されます。

ちなみにアークピットさんのX6801では以下のような結果になりました。

X6801による結果


計算結果のオーバーフローに対してはちゃんとwarningが出ています。

書式として「'A'」のように書くことになっていますので、「'A」のような書き方では誤変換してしまうのは当然なのですが、エラーメッセージが出ないので注意が必要です。


今までは6303用や6801用のクロスアセンブラは公開していなかったのですが、先日LILBUGをアセンブルしてみて、それなりに使えることが分かりましたので、公開することにします。修正した4つのクロスアセンブラ(6809AsmWin.exe, 6800AsmWin.exe, 6801AsmWin.exe, 6303AsmWin.exe)をOneDriveに置いておきますので、使用した結果については自己責任ということを承知していただいたうえで、自由にご使用ください。

【12月24日追記】クロスアセンブラの12月24日修正版をここに置きました。


2024年4月25日木曜日

必要に迫られて自作したアセンブラ等のツールソフトの紹介(第2回)

 必要に迫られて自作したアセンブラ等のツールソフトの紹介(第2回)です


【11月15日追記】クロスアセンブラ(6809用、6800用)の修正版を11月15日のブログ「必要に迫られて自作したツールソフト(クロスアセンブラ)の紹介(第3回)」にアップしましたので、そちらの方を参照ください。また、6801用、6303用も同時に公開しました。


【5月23日追記】コメントでご指摘いただいた点を改善した6809AsmWin.exeと6800AsmWin.exeを公開しました。末尾を参照ください。


【4月30日追記】コメントでご指摘いただいた点を改善中です。かなり大幅に書き換えましたので、他の箇所でバグが発生していないかチェック中です。チェックが済みましたら改めて、6809AsmWin.exeと6800AsmWin.exeを公開する予定です。


2021年9月1日のブログ「必要に迫られて自作したアセンブラ等のツールソフトの紹介」https://www.blogger.com/blog/post/edit/1662007451717538019/137356729684879777

で私が日常使用しているいくつかの自作ソフトを紹介して公開しましたが、その後、必要に応じて修正を重ねてきましたので、ここで改めて最新のバージョンを紹介することにしました。

紹介するものはほぼ前回と同じです。

(1)クロスアセンブラ

 ・6809クロスアセンブラ 6809AsmWin.exe  

 ・6800クロスアセンブラ 6800AsmWin.exe 

クロスアセンブラの主な修正点はFCB疑似命令のオペランド処理の改善です。

「'A',-'B'」や「'A,-'B」のような両書式に対応しました。また、カンマ「,」やスペース「 」もそのまま「','」や「',」の形で使用できます。ただし、文末にカンマやスペースが来る場合は誤変換が生じる場合がありますので、「','」のように閉じの「'」をつける必要があります。


(2)クロス逆アセンブラ

 ・6809クロス逆アセンブラ 6809DasmWin.exe

 ・6800クロス逆アセンブラ 6800DasmWin.exe

逆アセンブラの修正点は、データ部をスキップさせる場合の範囲指定処理の改善です。


(3)転送ツール

 転送ツールとして良く使用するのは仮想ドライブ構築ソフトです。それぞれのDOS(?)に合わせて4種類制作しています。

 ・Flex9用のFlexDrvWin.exe

 ・OS-9用のOS9DrvWin.exe

 ・F-BASIC3.0用のFBasDrvWin.exe

 ・CP/M-80用のCpmDrvWin.exe

主な修正点は、扱えるファイル書式を.D77、.DSKに加えて、各セクタの先頭に16バイトのセクタデータを付加した.DAT形式に対応したことと、パソコンとの通信にRS232Cに加えてFT245高速通信カードに対応したことです。


(4)ツールソフト

 ・CnvTxtTl1Src.exe

  Windows機で作成したTL/1やGAMEのプログラムをTL/1形式やGAME形式に変換するソフト

 ・CvtMotHexBin.exe

  バイナリファイルをBin, Hex, Mot形式に変換するソフト

 ・CvtDskD77.exe

  フロッピィディスクイメージの形式を変換するソフト 


その他として、

(5)FT245高速通信カードを用いたFM-7とWindows機との間の高速通信ソフト

 ・ディスクコピープログラム(F-BASIC3.0用、OS-9用、FLEX用、CP/M用)

 ・ファイルコピープログラム(F-BASIC3.0用、OS-9用、FLEX用、CP/M用)

がありますが、その都度ブログで報告していますのでそれらをご参照ください。


各ソフトを画像で紹介しておきます。

(1)クロスアセンブラ

アセンブルしたいファイルを「ファイル名」ボックスにドラッグ&ドロップして「アセンブル実行」ボタンを押します。


6809AsmWin.exe


6800AsmWin.exe


(2)クロス逆アセンブラ

アセンブルしたいバイナリファイルを「ファイル名」ボックスにドラッグ&ドロップし、「オプション」メニュー中の「オフセット指定」でスタートアドレスを設定してから「逆アセンブル実行」ボタンを押します。

バイナリファイル中にデータ範囲があるようなら、その範囲を推定して「オプション」メニュー中の「スキップ範囲追加」で設定します。


6809DisAsmWin.exe



6800DisAsmWin.exe


(3)仮想ドライブ構築ソフト

 ドライブ0~3にディスクイメージファイルをドラッグ&ドロップすればその内容が左下のボックス中に一覧表示されます。イメージファイル形式ですがD77(D88)形式だけでなくDSK形式(単純にセクタデータを順番に並べたもの)やDAT形式(各セクタの先頭に16バイトのセクタ情報が付いた形式)も読み込めます。
左下のボックスにファイルをドラッグ&ドロップすればイメージファイル中に書き込まれます。ボックス中のファイルをマウスの左ボタンで選択して右ボタンでメニューを表示させることで、「読み出し」、「削除」、「名称変更」ができます。また、イメージファイル中の全ファイルを一気に読みだす場合はメニューの「編集」→「全ファイル読み出し」を用います。



FbasDrvWin.exe

 

Os9DrvWin.exe



CpmDrvWin.exe



FlexDrvWin.exe


FlexDrvWin.exeの例のように、FM-7等との通信を行う場合には、右のボックス中に送受信しているセクタの情報が R/W,Drv,Trk,Sctの順に表示されます。


(4)3種のツールソフト

(4-1)プログラムソースファイルをTL/1やGAME形式に変換します。

CnvTxtTl1Src.exe


(4-2)バイナリファイル変換ソフト
 Bin, Hex, Motファイル間の変換ソフトです。さらにFlex9のバイナリ形式にも変換できます。

CvtMotHexBin.exe


(4-1)ディスクイメージファイル変換ソフト
 普段はディスクイメージファイルの中を見やすいDSKファイルを使うことが多いのですが、XM7やGOTEKのためにはD77形式に変換する必要があります。今まではそれぞれのDOS用に制作したコンソールソフトを使用していたのですが、不便なので全DOSに対応したフォームソフトを制作しました。トラック数が40か80かは自動判別しますのでどちらでも使えます。

CvtDskD77.exe


これらをまとめてOneDriveに上げておきますので、もし使用されてみて動作がおかしいということがありましたらご一報いただけると有難いです。

(前回もこのような文を書いておきましたが、特に連絡をいただけることはありませんでしたので、恐らく使用されてみた方はいらっしゃらないのだとは思いますが、自分自身の試みの記録を兼ねてブログにアップしました。)


【5月23日追記】コメントでご指摘いただいた点を改善した6809AsmWin.exeと6800AsmWin.exeをOneDriveに公開しました。改善点などを記述した文書も添付してあります。


2024年4月20日土曜日

コンパイラ作成の試み その4 言語の拡張(FOR文の完成そして6809用へ)

 マイクロCコンパイラmccにようやくFOR文を拡張することができました。

2023年7月4日のブログ「コンパイラ作成の試み その2 言語の拡張(コメントとFOR文など)」(https://flexonsbd.blogspot.com/2023/07/for.html)の続きです。


ブログ用画像の表示のために置いてあります


その際には、繰り返し変数が初期値の次の値から始まってしまうという不具合があり、スタックを使用している言語のため、初期値、終了条件、増分を順に読んでいくしかないので、それが解消できないようだと書きました。

そのため、このマイクロCコンパイラを6809用に改造しようという意欲が失せてしまい、そのまま放置してあったのですが、GAMEインタプリタ・コンパイラの移植、TL/1コンパイラの移植が完了しましたので、これについても何とかしたいと考えていました。そんな時に手持ちの書籍(末尾の参考文献)を読んでいましたら、FORステートメントの実装の説明として、下図のFOR生成2のようなコード生成方式の方が実装が簡潔化できるとありました。


2つのFOR生成方式

なるほどと思い、この形で実装できないかと試みてみました。具体的には、必要な個所にラベルを設定し、そのラベルへのジャンプ命令を追加することで、処理の順序を変えることができました。

そのプログラムを示します。

    

このようなサンプルプログラムも正常に動作しました。

    


6809用コンパイラへ...とりあえずデータ幅8ビットで...

これで必要な(と思われる)拡張が済みましたので、次はいよいよ6809用コンパイラへの移植ですが、このコンパイラはデータ幅が16ビット、レジスタも16ビットを想定していますので、そのままでは6809への適用はかなり難しそうです。

しかし、TL/1コンパイラのようなデータ幅が8ビットのコンパイラもありますので、まず第一段階としてデータ幅やレジスタが8ビットでも動作しないだろうかと考えました。

それを確認するために、コンパイラが生成した仮想CPU用のアセンブルリストを手作業で6809のアセンブルリストに書き換えて走らせてみました。いくつかの注意点がありましたが、ほぼ機械的に書き換えることができました。使用したのは上記のサンプルプログラムからfor文を取り除いて短くしたものです。コンパイラが生成したアセンブルリスト(.CS)と手動で書き換えた6809用のリスト(.TXT)を示します。

仮想CPU用のアセンブルリストです。

    

手作業で書き換えた6809用アセンブルリストです。仮想レジスタR0、R1には2バイトずつ割り当ててありますが、当然1バイトずつしか使用されていません。
(機械的に置き換えただけで最適化を行っていないために、冗長な部分がかなり多いです。)

    

プログラム中に i * 2 という乗算がありますが、その結果が2バイトを超えていないので正常に動作しました。

このことから、もちろん制約はありますがデータ幅、レジスタ長が8ビットでも動作するようだという見込みが立ちましたので、まず第一段階の目標として、8ビット長の6809用コンパイラを目指すことにします。
時間がかかるとは思いますが、じっくりと取り組んでみたいと思います。


参考文献
・作りながら学ぶコンパイラ/インタプリタ 滝口政光著(CQ出版社)

2024年4月14日日曜日

6800用TL/1コンパイラの6809マイコンへの移植がようやく完了

 

 6800用のTL/1コンパイラの自作6809ボードへの移植がようやく完了しました


時代錯誤ではありますが、折を見ながら昔のマイコン時代に使用していた6800用TL/1言語を6809に移植する試みを続けていまして、今までに1回報告しています。

・2021年5月9日のブログ「6809ボードマイコンにTL/1コンパイラを移植する」
https://flexonsbd.blogspot.com/2021/05/6809tl1.html

その報告ではバグの原因であるインデックス命令をアキュムレータオフセット命令で置き替えることでバグを解消できたと書きました。

その記述がこれです。
===== ここから =====

バグの原因は、STA n,Xというインデックス命令でした。6800ではnは8ビット範囲であるのに対して、6809ではnが0~7Fの範囲では5ビット命令となるのです。TL/1ではSTA n,Xのnを動作中に書き換えるというコードを多用していますが、例えばnを0から1ずつ増やしていくと15までは正値ですが、その次は負値の-16になってしまうのです。

6809ではアキュムレータオフセット命令がありますので、

  6800での命令        →  6809での命令

  (2命令で計5バイト)       (1命令で2バイト)

  STB xxxx  (xxxxはnのアドレス)   STA B,X

  STA n,X

という計5バイトの命令を2バイト命令に置き換えることができ、これでバグを解消できました。

===== ここまで =====

しかしもちろん、上記のようなAccBの値を使うインデックス命令の他にも通常のインデックス命令も多用されており、それらを単純にSTA n,X (A7 n) やLDA n,X (A6 n)などで置き換えてもnの値が15を超えると異常動作をすることになってしまいます。
ということで、これらの命令をA7 88 nやA6 88 nという8ビットオフセット命令に置き換えなければなりません。
ソースを検索すると$A7は直値で書かれている箇所が見つかりますが、$A6は見つかりません。にもかかわらず生成コード中にはA6 nという命令が作られているのです。
この原因を掴むのに数週間を要しましたが(他の方の作られたアセンブラソースはなかなか理解できない...)ようやく、AccAに直値で$86を入れておいてそれに$20を加えて$A6にしている箇所を見つけ、それをA6 88 nに書き換えることでバグを解消することができました。
他にもCMP, ADD, SUBなどのインデックスモード命令も直値として記述されていないので該当箇所を見つけるためにソースプログラムを何度も読むことになりましたが、最後まで見つけにくかったのがインデックスモード命令ではないABA($1B)命令でこれもPSHS B($34 $04); ADDA ,S+($AB $E0)の4バイト命令に書き換える必要がありました。
前回の報告ではASSIST09のステップ動作を利用して不具合の原因を掴むことができましたが、上記のようなバグの原因はこれでは掴めず、コンパイル結果を書き出して逆アセンブルし、そのリストを正常に動作することが分かっている6800用TL/1の結果と比較するという手間のかかる手順を何度も何度も繰り返すことで、何とかバグを解消することができました。

これらによるバグは雑誌に掲載されていたサンプルプログラムの8QUEENやMIYAMAでは現れることはなく、移植が完了したと思い込んで、試しに作成しようとしたメモリダンププログラム(MDUMP)で現れました。MDUMPでは通常の変数の他に複数の配列を使用しましたが、その配列の要素を一つ目の変数の先頭に置かれたポインタ(グローバルポインタGBやローカルポインタLB)からのオフセットで指示しますので、変数や配列の数が多くなって15までのオフセットで収まらなくなってバグが現れたというわけです。


使用した6802/6809デュアルボード
(ブログの画像表示のために入れてあります)


MDUMPも正常に動作しましたし、現在のところ不具合は見つかっていませんので移植は完了したものと考えています。
そもそも移植の目的が6800用TL/1のソースの最小限の変更で6809用のソースを得ることでしたが、単なる6800命令の6809命令への置き換えだけでは済まなかったために、結構変更箇所が多くなってしまいました。最小限の変更ということで高速化や機能拡張などとは全く無縁ですし、また、メモリ配置もほとんど変更していません。
(オリジナルの6800用TL/1のソースも同梱しておきますので、比較していただけると変更箇所が分かります。)

メモリ配置を示します。

メモリ配置図


左図のように、オリジナルの6800用TL/1ではコンパイラ本体を$1000からに置き、ソースプログラムを$3000からに入れてコンパイルし、その結果を$216Bからに生成するようになっていますので、公開する6809TL/1でもほとんど同じ配置にしてありますが、これらはもちろん変更可能で、その場合はソースの先頭のアドレス設定(RUNBEG、SRCB、START)で変更します。変更した例が右図です。なお、いずれの場合もGAMEインタプリタはTL/1の動作には無関係ですので、ソースをGAMEで作成する場合以外は不要です。

私の場合のプログラム作成・コンパイル・実行手順を次に示します。


プログラム作成・コンパイル・実行手順


慣れてしまえばGAMEインタプリタの行編集機能で修正するよりも楽ですし、Windows上にソースが必ず保存されることになるので、TL/1を使用する場合にはGAMEを使うことはありません。

参考までに、私が作成しましたメモリダンププログラム(MDUMP.TL1)を示します。


見ていただくとお分かりのように、複数の配列に加えて手続き(PROCEDURE)や関数(FUNCTION)も使用しており、当然ですが正常に使用できています。

この2か月ほどの間、GAMEインタプリタ・コンパイラの移植とTL/1コンパイラの移植にほとんどかかりきりになってしまいました。他の方から見ると、今時何を無意味なことに時間をかけているのかと不思議に思われることでしょうが、目的は6809用のコンパイラを自作することで、そのための実装に関する知識を得ることでした。今回の経験をぜひコンパイラ作成に生かしたいと考えているのですが。。。

作成したTL/1コンパイラのソースやサンプルプログラム(8QUEEN、MIYAMA、MDUMP)、使用したツール類(CvtTxtTl1Src.exe、CvtMotHexBin.exe)などをOneDriveに上げておきます。なお、私は自作モニタで使用していますが、ASSIST09上で動作させる場合の変更点も記してあります。


2024年3月24日日曜日

6800用GAMEインタプリタとコンパイラの6809への移植がようやく完成

 6800用のGAMEインタプリタとコンパイラの6809への移植がようやく完成しました

時代錯誤ではありますが、折を見ながら昔のマイコン時代に使用していたGAME言語を6809に移植する試みを続けていまして、今までに2回報告しています。

・2021年5月19日のブログ「6800用のGAMEインタプリタとコンパイラを6809に移植」https://www.blogger.com/blog/post/edit/1662007451717538019/285975797531168690

・2019年5月8日のブログ「6802基板でGAME68コンパイラを走らせる」https://www.blogger.com/blog/post/edit/1662007451717538019/2314144451913456377

できる限りオリジナルから改変せずに自作の6802/6809両用カードにインタプリタとコンパイラを移植することを目指したので、既に他の方々が実践されているような高速化・高機能化とは無縁ですが、移植過程の経験とソースを得られることが目標でした。

上記2回の報告では、とりあえず動作したというレベルでしたので、何とか完成させたいと折を見ながら取り組んできましたが、ようやく完成と言ってもよいものができあがりましたので紹介するとともに作成したファイルを公開します。


作成に使用した自作マイコンですが、以前のブログで紹介したものと同じ6802/6809両用カードを使用しています。(見出しに画像を表示させるために以前と同じ画像を張り付けてあります。)


6802/6809両用カード


1.GAME3インタプリタ

まずインタプリタですが、ASCII誌に連載されたオリジナルのGAME3に作者の大西氏が行編集機能を追加されたものを使用しています。

オリジナルのソースに追加する必要があるのはI/O関係の1文字入力、1文字出力、ブレーク判定ルーチンのみで、変更点はRUB,DELコード、RAM末アドレスなどですが、これらについてはソースプログラムを添付しますのでそれを見ていただければ分かると思います。


2.GAME3コンパイラ

前回のブログで紹介しましたが、ASCII誌に掲載された松島義明さんのH68/TR・TV用の「GAME68コンパイラ」を移植しました。(松島さんには申し訳ないのですが、名称をGAME3コンパイラに変更させていただきました。)

これはGAME3自身で記述されており、6809に移植しやすいということで使用しました。

基本的にはオリジナルのままで動作しますが、インタプリタ中のルーチンを使用していますので、上記のインタプリタとセットで使用します。

変更点は220行のモニタへのアドレス$F0B1と、オリジナルのままではコンパイル結果のバイナリを実行後に暴走しますので、80行の末尾にA:0)=$39を追加した2点のみです。


3.GAME9インタプリタ

6800用GAME3インタプリタを元にして、6809用GAME9インタプリタを作成するわけですが、以前のブログで報告しましたように、基本的にはソースプログラムが公開されていますのでその6800の命令を6809の命令に置き換えるだけです。

置き換えに当たってはスタックポインタをインデックスポインタとして使用している箇所や比較命令CPXを1バイトスキップに利用している箇所に注意するだけで良いはずなのですが、何と終了判定にプログラムコード中の$00を利用している箇所があり、6800と6809では命令の長さが異なるために判定位置がずれてしまうことに気づかず、最後まで悩まされました。

以上に注意しながらインタプリタのソースを書き換えた結果、正常に動作させることができました。出来上がったものは基本的にただ6800の命令を6809の命令に置き換えただけですので、他の方々が移植されたものとは速度や機能の面で劣りますが、とにかく正常に動作するソースが作成できたということで良しとします。


4.GAME9コンパイラ

続いて「GAME68コンパイラ」の移植に取り組みましたが、これも以前のブログで報告しましたが、まずランタイムルーチンのバイナリを逆アセンブルしてソースを起こし、それを6809の命令に書き換えました。

続いてコンパイラの移植ですが、まず、GAME自身で記述されているコンパイラのリスト中の、インタプリタ中のルーチンを呼んでいるアドレスを書き換え、次に、6800の命令コードを発行している箇所を見つけて6809の命令に置き換えました。 同じバイト数で置き換えられるものは単純に置き換えられるのですが、バイト数が変わる場合はそれに応じて、その周辺を書き換える必要がありました。

最後に、多少なりとも6809らしいコードを出力して欲しいということで、AccAとAccBの両方を使用している箇所をAccDに置き換える等を試みましたが、全てを置き換えることはできませんでした。

結果として作成したコンパイラですが、いくつかのサンプルプログラムを実行して正常にコンパイルできていることを確認し、最後にコンパイラ自身をコンパイルしてみました。

その結果、得られたバイナリが正常に動作しましたし、さらにそのバイナリでもう一度コンパイルしてみたところ、そのバイナリも正常に動作しました。

ただし、GAME9コンパイラ自身をコンパイルする過程では、最終行までコンパイルした後にハングアップしてしまいましたが、調べてみるとインタプリタに戻るアドレスが書き込まれていませんでしたので、手作業で該当の2個所に$0103を書き込むことで正常に動作するオブジェクトが得られました。

(この現象はGAME3でも同様でしたので、元のGAME68コンパイラに原因があるのではないかと思っていますが、コンパイルせずにそのまま使用した場合には正常に動作するので、原因については良く分かりません。)


以上により得られたファイルは次のようです。

[1]GAME3

・GAME3EX インタプリタ

・GAME3C  コンパイラ(GAME言語で書かれたもの)

・GAME3CC コンパイラオブジェクト(GAME3Cを自身でコンパイルしたもの)

・RELSUB3  コンパイラ用ランタイムルーチン($2000-212Aだが移動可能)

コンパイル結果のオブジェクトの実行開始アドレスはランタイムルーチンの先頭アドレス+$012Bです。


[2]GAME9

・GAME9EX インタプリタ

・GAME9C  コンパイラ(GAME言語で書かれたもの)

・GAME9CC コンパイラオブジェクト(GAME9Cを自身でコンパイルしたもの)

・RELSUB9 コンパイラ用ランタイムルーチン($2000-2106だが移動可能)

ランタイムルーチンがGAME3用よりも小さいのですが、操作を統一するためにコンパイル結果の実行開始アドレスをGAME3と同じランタイムルーチンの先頭アドレス+$012Bに揃えてあります。


メモリマップです。
もちろんソースプログラムの位置は変更可能です。
コンパイラの方は、ランタイムやコンパイル結果の配置も変更可能です。



メモリマップ

コンパイラの動作速度を知るために、参考までに、インタプリタで300行弱のコンパイラプログラムを実行(コンパイル)した場合と、コンパイル済みのオブジェクトでコンパイルした時の時間を測ってみました。

(1)GAME3

 ・インタプリタでは、パス1終了までに4分30秒、パス2終了までに10分30秒

 ・コンパイラでは、パス1終了までに約11秒、パス2終了までに約29秒

(2)GAME9

 ・インタプリタでは、パス1終了までに4分11秒、パス2終了までに9分27秒

 ・コンパイラでは、パス1終了までに約11秒、パス2終了までに約25秒

という結果でしたので、インタプリタとコンパイラの実行速度比はGAME3でおよそ22倍、GAME9でおよそ23倍となりました。

作成したGAME9インタプリタとコンパイラをGAME3のそれと一緒にOneDriveに上げておきます。(GAME3のコンパイラについては、以前のブログで公開する際に作者の了解を得てあります。)


2022年6月22日水曜日

FPGAボードで6809を作ってNitros9を走らせてみました

安価なFPGAボードでOS-9互換と言われているNitros9を走らせてみました

「FPGAで6809を作ってOS9を動かす」というサイトを見て、同じFPGAボードを入手してNitros9を走らせようとしてみました。

 目的は2つありまして、一つはOS-9互換と言われていますが、本当なのかどうかを所有しているOS-9Level1(FM-7用)とLevel2(FM77AV40用)と比較して確認してみたいことと、もう一つは普段使用している自作の6809/6802DualボードでNitros9を走らせたいので、その前準備のためということです。

入手したFPGAボードは下画像のものです。ALTERAのCyclone IIのEP2C5が載っています。他に購入したのは3.3Vで動作するSRAMのみで、あとは全て手持ちの部品で済ませました。


購入したFPGAカード

ネットの情報に従って、裏面のR1, R2, R9, R10は取り外してあります。

その裏面

基板も使いまわしなので余計な穴が開いていたりします...

3.3Vの512KB SRAMが載っていますが、もう一個載せられるようにスペースを空けてあります。


製作したボード

まず最初の試みとして慣れているFLEX9を動作させる方が簡単かと思って、同じ著者の「FPGAで6809を作ってFLEXを動かすぞ」という記事の通りにインストールしてみることにしましたが、うまくいきませんでした。

コンパイルはエラー無く終了し、書き込みも一瞬で無事に終了します。コンフィグROMへの書き込みもできましたが、RAMでもROMでも動作しないのです。

FPGAに書き込んだ6809がまず動作してメッセージが表示され、続いてSDカードに書き込んだFLEX9が読み込まれて走るはずですが、画面には何も表示されません。SDカードを読みに行く気配がないので、それ以前のFPGAに書き込んだプログラムの動作がダメなようです。

一部Verilogで書かれているので、VHDLならともかくVerilogの細かいところは良く分かりません。

これはあかんということで、FLEX9ではなくOS-9の方も試みたのですが、やはり画面には何も表示されず、SDカードを読みにいく以前の段階に問題があるという状態でした。


ハードが悪いのかそれともソフトのせいか

何しろ回路が手配線なのでハードのミスがあるかもしれず、悪いのは回路なのかFPGAデータなのか、それともSDカードに書き込んだファイルなのかが全く分からず、途方に暮れるばかりでした。

そんな時に「Multicomp Cyclone II-CでCP/Mが動いた」という記事を見つけました。これも同じFPGAボードを使用しており、かつSDカードに書き込むイメージファイルも既に用意されていましたので、FPGA用のプログラムをそのままコンパイルして書き込み、さらに用意されているイメージファイルをSDカードにそのまま書き込むことで、あっさりとCP/Mが動作しました。


Z80書き込み中


CP/M3.0起動直後


CP/M3.0動作中


ハードには問題がなかった

この結果、ハードには問題がないことが確認できましたので、あとはFPGAに書き込むプログラムとSDカードに書き込むイメージファイルの作成という事に注力することができます。

FLEXとOS-9を走らせる記事は、こうすればできますよという手順を詳細に解説したというものではなく、分かっている人には分かるという書き方ですので、私のような素人には引っかかる個所が多すぎます。

ということで、あちこちを修正しながらコンパイルして実行することを繰り返しましたが、やはりSDカードを読みに行く前段階の、FPGAに書き込んだプログラムが動作しない状態から脱却できません...(VHDファイルのセット、コンパイル、実行の手順を数百回も繰り返したおかげで、操作手順だけは目を瞑っていても出来るぐらいになってしまいました...)


オリジナルのファイルで動作させることができた

結局、ブログ中のファイルを諦めて、元々のファイルから始めることにしてGithubにある「nealcrook/multicomp6809」をダウンロードし、その中のMicrocomputerPCBフォルダ中のMicrocomputer.vhdから作成することにしました。これについても色々と試行錯誤をしましたが、何とか6809を立ち上げることができました。

これはシリアル出力に設定してコンパイルした場合の出力画面です。まずCamelForthが立ち上がり、Enterー>OK表示ー>NITROS9入力でNitros9が立ち上がり、日付の入力の後、dir /d0でドライブ0の内容が表示されています。


シリアル出力の場合

こちらはビデオ出力に設定してコンパイルした場合で、PS/2キーボードから操作できます。


ビデオ出力の場合

なお、シリアル出力とビデオ出力の切り替えですが、VHDファイルの該当部分を有効・無効化するだけではダメで、シリアル出力に設定した場合はブログの著者による数か所の変更が必要なようです。(元のmulticomp6809中のVHDファイルと比較すると変更部が分かります。)

SDカードに書き込むデータファイルですが、ブログに書かれていますようにLinux環境で行いましたが、書かれていますようにbin\create_sd_imageをそのまま実行してもエラーで止まってしまいますので、実行行を一行ずつ手作業で修正しながら行いました。どうも、著者はLinuxかMac環境のようで(ファイルの改行コードが0x0D,0x0Aでなく0x0Aになっていた)、それもあって私のWindows環境では難しかったのかもしれません。

蛇足ですが、FPGAは便利なものですね。コンパイルに1分程度かかりますが、その手間をかけるだけで同じボードがZ80や6809に変身するのですから。また、ROMに書き込めば電源スイッチONで即起動しますし。

しかし、一ヶ月以上の試行錯誤の結果として何とか動作したので良かったのですが、つくづく自分の知識の無さを痛感しました。未だに理解しきれていない部分が多いですし、おまけに、何故かQuartus IIの13.0sp1をLinuxにインストールできない状態が続いています。


この後は

この後は、まず手持ちのOS-9L1, L2とどの位の互換性があるのかを確認してみたいと思います。その次には、いよいよ自作のボードマイコンへのNitros9の移植に挑戦したいです。


2022年6月12日日曜日

SDカードを6809のアセンブラで読み書きしてみる

SDカードを6809のアセンブラを用いてSPIモードで読み書きしてみました


 以前からSDカードに興味がありましたが、難しそうで手を出せずにいました。昨年ですがSPIモードでセンサを読み書きしてみたところ、I2Cよりもかなり簡単だという印象を持ちました。

「6821PIAからアセンブラによるSPI通信でセンサーを制御する(2021年11月3日)」

その経験からSPIモードでのSDカードの読み書きなら割と簡単にできるのではないかと試してみることにしました。

参考にしたのは、いつもお世話になっている中日電工の菱田さんのブログの「[新連載]マイコン独立大作戦「SDカードインターフェースの製作」第1回~第32回」です。いつも貴重な情報をありがとうございます。

ということで、回路はブログ第8回の5V-3.3V変換部をそのまま使わせてもらい、元記事は82C55でコントロールしているのですが、私は6809/6802Dualマイコンに搭載している68B21を使用しました。


実験回路の画像と接続図を示します

画像左に立ててあるのが6809/6802Dualボードで68B21からフラットケーブルで実験回路に接続しています。


実験回路


ブロック図


68B21のポートAは出力モードのままで入力もできる便利な機能を持っているので、ポートAのみで入出力を行なっています。クロックSCKは1ビット出力のCA2を利用しています。このCA2によるクロックの周波数は私のプログラムではおよそ30.7KHzでした。

5V-3.3Vインターフェースはインバータひとつで構成しているために信号が反転してしまいますのでプログラムの方で考慮します。

秋月電子のSDカードモジュールは5V電源から3.3Vを生成するようになっていますので、インターフェース回路にその3.3Vも供給しています。


プログラム作成

プログラム作成ですが、Windows上で行いました。

Windows上のエディタ(私はEmEditorを使っています)でソースを作成し、それをWindows上で動作する自作の6809クロスアセンブラでアセンブルして、できたmotファイルを6809/6802DualボードのモニタのLコマンドで読み込んで実行します。

その手順を画像で紹介します。

エディタでプログラムリストを作成します。


エディタで作成中

できたプログラムをアセンブラに放り込んでアセンブルします。


アセンブル中

実行画面でLコマンドを用いてロードします。通常、このロードプログラムの画面は最初に起動するだけで操作する必要はありませんので閉じておきます。

ロードプログラム動作中

実行画面です。Lコマンドで読み込み、Gコマンドで実行します。

ロードして実行中

プログラムに修正の必要があれば、上記の手順を繰り返します。

実際にSDカードを読み書きできるようになるまでには結構はまってしまう個所もあり、中日電工さんのブログの他に、「えるむ by ChaN」さん、「SDカード」さんや「SDカードの操作」さんのブログなども参考にさせていただきました。ありがとうございます。

とりあえず完成したプログラムですが、SDカードとSDHCカードの両方が読み書きできるものとSDカードのみを読み書きするものの2本立てとしました。

目的としている6809/6802DualボードのFlex9に組み込むためには少しでも短いほうが良いので、SD専用とする予定ですが、折角ですのでSDHCカードも読み書きできることを確かめたという事です。

ここではSD、SDHCカード両用のプログラムのリストを紹介します。SDカード専用版との違いは初期化ルーチンとRead/Writeルーチンのセクタ番号の指定方法の違いのみで、特に初期化ルーチンはSD専用版に比べてかなり複雑です。


 


プログラムのメニュー部です。

1:Read Sct, 2:Write Sct, 3:Get SD data, 4:SD Init, 9:End:
メニューの1や2を選択するとセクタ番号を聞いてくるので、入力するとそのセクタの内容が読み込まれたり、そのセクタにバッファの内容が書き込まれます。
3でSDの情報を表示したりすることもできます。

モニタ中のサブルーチンとして INCHA, OUTCHA, PSTRNG を使用していますが、それ以外は特別なものはないので、6809機で6821さえあればSDカードが読み書きできることになります。