2022年5月18日水曜日

拡張ROM/RAMディスクボードと仮想ドライブ用のF-BASICドライバ

ROM/RAMディスクボード用の接続ケーブルを製作し、ドライバも改良しました 

今まで拡張ROM/RAMディスクボードを使用する際には、32P拡張スロット基板を経由して使用していました。



通常の接続形態

しかし、いつもいつも32P拡張スロットが必要なわけでもないので、拡張ROM/RAMディスク基板を直接FM-7や77に接続して使用しようと考えました。

そのために製作したのがこれらの接続ケーブルです。


製作したFM-7用、FM77AV2用のコネクタ


左のMILコネクタがFM-7用、右のアンフェノールコネクタがFM77AV2用で、このように接続して使用します。


FM-7に装着


FM77AV2に装着


これで拡張ROM/RAMディスク基板を直接本体に接続して使用できるようになりました。

ボード上のシリアルポートからTTL-USB変換ケーブルでWindowsPCに接続すれば、このボードのみでWindowsPC上の仮想ドライブも使用することができます。(もちろん、RS232CカードやFT245カードも使用できます。)ROM/RAMディスクと仮想ドライブの切り替えは専用ソフト RRWCHG で行います。RAMディスクを使用する際には、最初にフォーマットプログラム RAMFMTFB で初期化します。


RRWCHGによる切り替え


RAMFMTFBによる初期化


使用するドライバソフトですが、下図にありますように、今までに紹介したドライバソフトを改良したものを使用しています。




FM側のソフトが3つに分かれているのは、常駐部があるので少しでもサイズを小さくするためで、それぞれ専用ソフトになっています。なお、以前にも書きましたがFM側の常駐型のソフトの制作にあたっては、轍名聡氏による「裏RAMディスク」(Oh!FM誌1984年11月号)を参考にさせていただきました。感謝いたします。

WindowsPC側はいずれの場合も同じソフト FBasDrvWin.exe で、以前紹介しましたようにiniファイルでシリアル用とFT245用を切り替えます。


ROM/RAMディスクボードがない場合でも

また、上図で分かりますように、拡張ROM/RAMディスクボードがない場合でも、FM-7/77用のRS-232CカードかFT245カードのいずれかがあれば、FM側の WINDRVU7(またはRDSKWINF) とWindowsPC側の FBasDrvWin.exe をインストールすることでWindowsPC上の仮想ドライブを使用することができます。


FBasDrvWin画面(以前紹介したものです)


これらのソフトの中には以前と同じものもありますが、まとめてOneDriveに上げておきます。なお、FM側のソフトはバイナリだけでなくソースも含めてありますし、入力用の補助プログラムも用意してあります。




2022年5月11日水曜日

レトロエクスプレス6号で頒布した基板について

 4月29日の「レトロエクスプレス6号」で頒布した基板についての補足説明です


いずれもブログで公開しているものですが、説明が不充分な部分もありますので、ここで製作に関する注意点などの補足説明をします。


1. Z80H(韋駄天)基板

 「Z80カードの第4作は77AV用のZ80Hカード(韋駄天)(2020年12月19日)」でハードの説明をしています。この時の基板にはミスがありましたので、それを修正したものが今回頒布した新基板です。従って、配線の追加・修正などは不要ですが、新基板ではSRAMの向きがブログの画像とは逆になっていますので注意してください。

 「Z80H 韋駄天用のCP/Mをソースから構成する(2020年12月126日)」でCP/M本体の構成法を説明しています。Z80HのためのBIOS等は「6809活用研究」にIPL20, CONFIG, BIOS14, KER14 のソースが掲載されていますので、それを入力してアセンブルします。


2. FM-7拡張コネクタ変換基板と、3.32Pスロット拡張基板

「FM-7用の32Pスロット拡張基板の製作(第4作!)(2022年3月1日)」で紹介しているものです。画像では見にくいかもしれませんが、変換基板に装着するFM-7と接続する50Pケーブルと32Pスロットと接続する34Pケーブル用のコネクタはどちらも裏面から固定します。一方、32Pスロット拡張基板に固定する34Pケーブルのコネクタは表面から固定します。

32Pスロット拡張基板に装着する富士通のコネクタですがFCN-364J032または型番は分かりませんがフラットケーブル圧接用の32Pメスコネクタのどちらも適合するように2種類のパターンが用意してあります。

コネクタ変換基板上の回路は2.5MHzの発振回路ですが、RS232Cカードなどの2.5MHzクロック信号が必要とするカードを使用する場合は実装する必要があります。水晶発振器が9.8MHz、4.9MHz、2.45MHzのいずれも使用できるようにジャンパピンで切り替えられるようになっています。

残る50Pコネクタ用のパターンですが、FM77AV40のI/O拡張バスコネクタ用の機器を接続するためのものです。私はここに下記のI/O拡張基板とROM/RAMディスク基板を接続しています。この必要がなければコネクタを実装する必要はありません。実装する場合は、これも裏面から固定します。


4.  FM-7/77用I/O拡張基板と、5.FM-7/77用 ROM/RAMディスク基板

「FM-7/77用のI/O拡張基板を改良しました(2021年6月10日)」で回路変更をした最終版を紹介しています。

FM77用の拡張I/Oボード、ROM/RAMディスクボードのプリント基板化が完了(2019年8月26日)」でプリント基板化したものと、「FM77用の拡張IOボード、ROM/RAMディスクボード(2019年6月12日)」で手配線のオリジナルを紹介しています。

最終版はオリジナルから6850とFT232RLモジュール回路を削除し、2.5MHz生成回路を追加したものですが、2.FM-7拡張コネクタ変換基板にクロック生成回路と同じものですので、そちらに実装すれば(ジャンパピンをJ4の7-8に追加)、この基板上に実装する必要はありません。

ドライバソフトについては

F-BASIC用のWindows版仮想ドライブ構築ソフトの改良(2022年2月12日)」と「FM-7/77用の改良版I/O拡張基板用のF-BASICドライバを作成(2021年7月8日)」で紹介しています。

ROM/RAMが2組ありますので、スイッチで切り替えることでF-BASIC用だけでなくFlex9やOS-9でも使用できます。


6. 6502/65812基板

「W65C816も動作する6502基板を製作してみました(2021年5月19日)」で紹介しています。

その元になったのが「ドータボード上の6502でAppleⅡのBASIC Subsetが動作(2021年3月10日)」と「6802ボードでドータボードを用いて6502を走らせる(2021年2月28日)」です。


7. FM77AV PS/2キーボード基板

「FM77AV用PS/2キーボード変換器の不具合を修正(2020年1月21日)」にソフトの最終版を紹介しています。

「FM77AVにPS/2キーボードを接続する変換器の基板化(2019年7月31日)」に基板化したものを、「FM77用の拡張IOボード、ROM/RAMディスクボード(2019年5月14日)」の末尾にオリジナルを紹介しています。製作される際にはコネクタのピン配置にご注意ください。間違えるとキーボードを破損する場合があります。


8. SRAM変換基板(無料で頒布)

「製作した基板3種の紹介(2021年10月2日)」で紹介しています。

基板上のシルクにありますように日立のHM628512用として作成したものですが、

「SOJなどのSRAMも変換基板に装着できました(2022年㋀18日)」で他のチップの装着も紹介しています。


以上ですが、ソフトについては修正をしたりしていますので、最新版を使用してください。

何か不明な点などがありましたらメールで質問していただければと思います。