FM-7/77用仮想ドライブ構築ソフトをFT245高速カード対応させました
===昨年から取り組んでいるいくつかのハードやソフトの作成がいずれもうまく行っていない状態なので、気分転換を兼ねて表題のことに取り組んでみました===
以前からFM-7やFM77AV40SXを使用する際にはWindows機上で仮想ドライブを構築して使用してきましたが、その際にはシリアル通信(RS232C)を使用していました。(CP/M版のみFT245カードを使用)
それについてはその都度公開してきました。
・「拡張ROM/RAMディスクボードと仮想ドライブ用のF-BASICドライバ」(2022年5月18日)
・「F-BASIC用のWindows版仮想ドライブ構築ソフトの改良」(2022年2月12日)
・「FM-7/77用の改良版I/O拡張基板用のF-BASICドライバを作成」(2021年7月8日)
・「FM-7用 60K CP/M-80 の仮想ドライブ版が完成」(2021年2月23日)
・「CP/M用の仮想ドライブの構築ソフト(その2)」(2020年5月2日)
・「CP/M用の仮想ドライブの構築ソフト」(2020年4月29日)
・「FM-7/77のF-BASIC用の仮想ドライブ構築ソフトが完成」(2019年9月25日)
・「FM77用の拡張I/Oボード、ROM/RAMディスクボードのプリント基板化が完了」(2019年8月26日)
・「FM77用の拡張IOボード、ROM/RAMディスクボード」(2019年6月12日)
しかし、現在はRS232C通信を使用することはほとんどなく、もっぱら「思いつきハードでソフトに七転八倒(https://vehwk3yxv7hw.blog.fc2.com/blog-category-2.html)」の秋田修二さんが作成されたFT245高速通信カードを使用させていただいています。
ということで、ここで全ての仮想ドライブ構築ソフトをFT245カード対応に切り替えることにしました。(もちろん、従来通りRS232Cも使えます。)
今回作成したのは以下のものです。
対応DOS:F-Basic、Flex9
使用したFT245カードは画像のものです。
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使用したFT245カード |
これはVer2でTXE端子の制御機能が追加されており、スイッチで有効・無効を切り替えることができるものですが、この機能がないVer1でも同様に使用できます。
詳解するソフトの機能を大まかな図で示します
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機能の説明 |
図に示しましたように、Windows側では使用するDOSに合わせて仮想ディスク構築ソフト(FbasDrvWin.exe, FlexDrvWin.exe, Os9DrvWin.exe, CpmDrvWin.exe)のいずれかを実行します。使用する通信カードや通信ポートはiniファイルで指定したものが選択されますが、起動後に変更できます。
FM側のドライバですが、Flex9ではWINDRVの起動時のオプションでFT245カードとRS232Cカードに対応させていますが、F-Basicでは裏RAMに常駐させていてその常駐部を少なくするために、FT245カード用のWINDRV(Flex9とは別ソフトです)とRS232C用のWINDRVX7という別々のソフトになっていますので、使用する通信カードに合わせて選択します。FM-7やFM77AV2用のオプションRS232Cカードは38400baudまで動作しますが、FM77AV40SXなどに内蔵されているRS232Cは19200baudまでです。
FM77AV2でFT245カードを使用しています。
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FbasDrvWin.exeの場合 |
Windows側のFbasDrvWin.exeは以前から公開しているものですが、使用しているうちに必要になった機能として、有効なポートを検出する「ポートスキャン」、ポートの種類を選択する「Port Select」ボタンを追加した最新のVer1.53です。またFlex用も同様に機能追加してあり、FlexDrvWin.exeはVer1.73です。
FM機とWindows機との間のファイル交換の手段として
このファイル交換の手段としては、従来からRS232Cによるものがありますが、使いやすさや速度面での問題がありました。それを改善するものとしてFT245カードを使用する方法があり、ディスクイメージファイル全体の転送や単一ファイルの転送用のソフトを作成してきました。速度的には大幅に改善されたとはいえ、それでも、毎回転送ソフトを起動してファイル操作を行う必要がありました。
もちろん、FT245カードがない場合でもその代わりにRS232Cを使うことで、全く同様な操作ができます。
今回はとりあえずですが、F-Basic V3.0用とFlex9用の2種のみ公開します。ただしF-Basic用はVer3.0のみに対応しており、また、Flex9用ですが私は8インチのGeneral版から移植したものを使用していますので、もしかしたら富士通製のFlex9には使えないかもしれません。
動作に必要なソフト一式をOneDriveに公開しますので、使用した結果に対して私は責任を負わないことを了解していただいたうえで自由にご利用ください。