2025年12月6日土曜日

FM-11に2DドライブとしてPC用のドライブを接続するーその後

 PC用のドライブでStepDoubler回路が動作しました


7月30日のブログ「FM-11に2Dや2HDドライブとしてPC用のドライブを増設した結果」ではFM-7系で使用しているStep信号を2倍化するStepDoublerボードが使用できないと書きました。
そのため、FM-11で読み書きすると2Dディスクの前半しか使用していない、通常の2Dディスクとは互換性のないFM-11専用のディスクになってしまっていました。

しばらくはその状態で使用していたのですが、FM-7系と共用できないディスクでは流石に不便なので解決を試みました。

FM-11の2Dドライブ用FDDカードが出力しているStep信号をオシロスコープで観測してみたところ、下図の中段のようになっていました。


Stepパルスの幅と周期

現在使用しているStepDoublerではパルス幅1.5ms、周期4.5msに設定していましたので、これではFDCカードが出している周期6msの間にパルスを挿入できるわけがありません。しかし、現在の設定値はFM77AV40SXのStep信号を実測して、その値に合わせたものだったのですが、、、

とにかく、現行の値ではダメという事で周期6msの間にパルスを追加するために周期3msとし、パルス幅もFM-11と同じ4usに変更しました。(FDDの規格の一例では、周期は最小値で3ms、方向変更の場合は4msですので、ぎりぎりでしたが、、、)

結果ですが、正常に動作しました。

使用したStepDoublerボードを示します。

現在使用しているものは図のように2台のFDDを接続できて、それぞれのドライブ番号を0~3に設定でき、さらにStep信号を追加するかしないかを選択できます。


StepDoublerボード


使用確認したFDドライブは、MITSUMIのD353M3D、TEACのFD-235HG、YE-DATAのYE-702Dですが、いずれも34ピンがReady信号になるように改造してあります。改造に当たってはサイト「試運転の資料館(https://shiuntenlos.ie-yasu.com/)」を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

蛇足ですが、手持ちのD353M3Dには2種類あり、両サイドに止めネジがあるものは「試運転の資料館」に掲載されているのですが、全体を分解しないと基板に到達できないという改造の難易度が高いものです。それに対して止めネジがないものは分解が簡単でした。しかし、「試運転の資料館」には掲載されていませんので、IC MCL039の同じピンが接続されている箇所を見つけて接続しました。


2台のD353M3D

図の左が分解が簡単なD353M3D、右が難易度が高いものです。もちろん、両機とも正常に動作しています。

なお、動作確認したOSはF-Basic5.0、OS-9Level2で、いずれでも初期化、読み書きができることを確認しました。

これで、FM-7系と同様に2Dのディスクを共用できることになり、データの移動が便利になりました。ディスク関係で残る課題は、増設した1MB 2HDドライブがF-Basic5.0では正常に使用できるのにOS-9では初期化ができないというものですが、こちらはまだ未解決です。Step Rateの関係かもと考えて、Step Rateを現行の3msから6msに変更したデバイスディスクリプタを書いてみたりしているのですが、、、

以上、FM-11で2DドライブとしてPC用ドライブがFM-7系と同じように使用できるようになったという報告でした。