FM-7/77用拡張PIAボードとP-ROMライタの製作
P-ROMライタは持っているので、まれに必要になる2716のような古いデバイスも書き込みができるのですが、古い機種(ADVANTESTのR4945A)ですのでパソコンとの通信速度が9600baudと遅く、4MbitのROMを焼くときには読み込みに時間がかかりすぎて使う気になれません。
ということで、昨年TL866ⅡPLUSを購入しました。これは実に優秀で使い易くてしかも安いので言うことなしと言いたいのですが、残念なことに2764以前には対応していません(メーカーによりますが)。
大昔は自作の8ビット機用にROMライタボードを製作して使用していたこともあり、いつかは作ろうと思ってはいましたが実行する機会がありませんでした。
先日、プリント基板をまとめて発注することになり、ついでにということでROMライタ基板も作成しました。
元にしたのはマイコンピュータ「OS-9活用テクノロジー」(CQ出版社)中の「P-ROMライタ/エディタの製作(阿部英志著)」です。これは、2716から27512までに対応していますが使用するROMに応じてジャンパプラグを差し替えるというもので、その分簡素な回路になっています。
FM-7/77からはPIA(68B21)ひとつで制御するようになっているので、この部分を切り離して汎用の拡張PIAボードとし、フラットケーブルでROMライタボードと接続する形にしました。
(一体化して10x10cmのサイズに収めたもののプリント基板も一緒に作りましたが、製作の予定は今のところありません。)
回路図
拡張PIAボード |
拡張PIAボードはFM-7/77の32Pコネクタに接続して使用するもので、FM-7では未使用のアドレス$FD9CにPIAのポートAを割り当てています。
P-ROMライタ |
P-ROMライタはVPPの25V, 21V, 12.5VをTL497Aで作り出し、D-FFのLS273でアドレスとデータをコントロールしています。(TL497Aというのがいかにも古いという感じですが、幸い手持ちがありましたし、何と今でも入手可能なデバイスのようです。)
製作した基板
下左:拡張PIA基板 下右:P-ROMライタ基板 上:一体化した基板(製作予定なし) |
いつもどこかでドジをする私ですが、今回は2SC1815のフットプリントが2.54mmピッチでなく1.27mmピッチであったことに気づかずにそのまま利用したり、ピッチが5.08mmの270uHや220uFのピッチを2.54mmにしたので、ハンダ付けがとてもしにくい部分がありましたが、配線パターンのミスはなかったようです。(部品を入手してから基板の設計をすべきなのですが、大体が逆のパターンになってしまいます...)
拡張PIA基板の動作テスト
まず拡張PIA基板を製作し、動作テストのつもりで、以前紹介した、PIAを用いてI2C通信によってRTCから時刻の読み出し/書き込みをするアセンブラプログラムを走らせてみました。
拡張PIA基板の動作テスト |
Flex9上でRTCを読み書き |
正常に読み書きできましたので、このPIAボードが正常に機能していることが確認できました。
P-ROMライタ基板の製作
続いてP-ROMライタ基板を仕上げ、ジャンパプラグも2716用、2732用、2764用、27256用の4種類を作成しました。20Pの丸穴ICソケットを利用しています。
完成した基板 |
ジャンパプラグ (左から2716, 2732, 2764, 27256用) |
動作風景 |
試しにP-ROM 27C256を書き込んでみましたが、正常に書き込むことができました。
ただ、今のところ2716にはうまく書き込めていません。(手持ちの2716が古すぎるせいなのかも...)
ドライバソフト
このROMライタのドライバソフトはOS-9上で動作するもので、コマンドも多く、データのスクリーンエディットもできるなど機能豊富なものですが、OS-9は一般的ではないので、他のOS(?)に移植しなければなりません。
とりあえずそのままOS-9上で動作させるということでしばらく触れていなかったOS-9を走らせてみましたが、使い方をかなり忘れてしまっていて、思い出すのに苦労しています。
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