2018年9月15日土曜日

FLEX9にコマンド履歴機能を追加

FLEX9にコマンド履歴(ヒストリー)機能を追加しました


FLEXは単純なOSの割には言語やユーティリティも充実していて使いやすいと思っていますが、もちろん不満も色々あります。
その一つがコマンドヒストリー機能がないことです。プログラムを作成する中で、何度も同じようなコマンドの入力を繰り返すのは苦痛でもあります。特にアセンブラの場合は繰り返し頻度が特に高いので、ストレスが溜まります。

繰り返し入力を少しでも軽減するために、アセンブラやMicroCによるプログラム開発の場合に使うMAKEA.CMDやMAKEC.CMDを作成して使用しています。


MAKEA.CMDの使用例



MAKEC.CMDの使用例

いずれもシステム(ASMB.CMD, MC09.CMDなど)がドライブ0に、対象ファイルがドライブ1にあると決め打ちしていますが、それなりに役に立ちます。
参考までに、それぞれのメイクファイル(MKFILEA.TXT, MKFILEC.TXT)の内容を下に示します。&1や&の位置に、対象ファイル名が読み込まれて実行されます。


メイクファイルの中身

しかし、このような特定の場合以外ではどうしてもヒストリー機能が必要です。

FLEXのコマンド入力をフックしてヒストリー機能を実現する


FLEXのソースを読むと、$CE2Bからがコマンド入力ルーチンなのですが、バックスペース(BS)位しか編集機能がありません。そこで、ここをフックして自作のコマンド入力ルーチンに置き換えます。
自作の入力ルーチンの置き場所ですが、$CC2B,2CのMemory Endの値を入力ルーチンのサイズの分だけ小さくしてシステムに使われない領域を作り、そこに置きます。
このようにして作成したのがSET_LIN.CMDです。


SET_LIN.CMDを常駐させる

コマンド入力待ちの状態でSET_LINと入力すると常駐し、もう一度SET_LINと入力すると常駐が解除されます。
編集機能としては、
 Ctrl-A  ヒストリー呼び出し。(履歴機能)
      コマンド入力途中では、その位置以降を呼び出す。(補完機能)
 Ctrl-E  カーソル位置以降を消去。
 ↑    コマンド文字列の先頭にジャンプ。
 ↓    コマンド文字列の最後尾にジャンプ。
 ←    一文字左に移動。
 →    一文字右に移動。
 BS    カーソル位置の左の一文字を削除。
 DEL   カーソル位置の一文字を削除。
 CR    編集終了。入力文字列をコマンドとして処理する。
があります。
直前のコマンドしか呼び出せないなど、ヒストリー機能としてはWindowsに慣れている私たちから見ると不十分ですが、これでも随分とストレスが軽減されます。

制作に関して


実は、FM77AV40SXでFLEX9やOS-9Level2を使っていた頃に、OS-9のヒストリー機能をFLEXでも実現すべく簡単なSET_LIN.CMDを作成して使用していました。(上記の機能のCtrl-Aの補完機能や↑,↓機能のないもの)
これでもOS-9の超単純なヒストリー機能よりも使いやすいものでした。
FM77のBIOSやSubSystemを用いて機能を実現したため、当然、矢印キーが使えましたので、今回制作するにあたっても、是非矢印キーによる処理を実現したかったのですが、ここで最も苦労しました。

TeraTermでの画面制御にエスケープシーケンスを用いているのですが、矢印キーを扱おうとすると$1B,$5B,$41(↑キー)のような3文字を扱うことになります。また、テンキー部のキーも全て3文字となるので、その扱いもプログラムで処理しなければなりませんでした。(矢印キーのみ3文字扱いでも仕方がないとして、その他は単純に1文字扱いできないものでしょうか?)
プログラムサイズもFM77での430バイト程度に対して、BIOSやSubSystemの編集機能もプログラムで実現しなければならないため1Kバイト位と倍以上になってしまいました。

もうしばらく使い続けて不具合がないことを確認してから公開する予定です。


6809基板と6802基板を一体化して

6809/6802両用基板を作りました


6809基板と6802基板が完成したので、これらを二段重ねして電源コードとシリアル端子2個を差し替えて使用していました。


上が6802基板、下が6809基板


しかし、これは結構面倒ですし、プロフィールに書きましたように、元々は6802と6809を切り替えられるようにした自作コンピュータを最近まで使用していましたので、6809と6802をスイッチで切り替えて使える両用基板を製作することにしました。
できたのがこれです。


6809/6802両用基板の第1作

今までのようなFusionPCBの10㎝×10㎝の格安基板にはとても収まらず、15cm×13㎝の大きさになりました。(基板だけでなく送料も高かった...)

間違いがありますが、とりあえず修正前の回路図を載せておきます。
(修正後のものは修正基板と一緒に載せます)

修正前の回路図(間違いあり)


動いていた自作コンピュータの回路を元にしたのですが、改良(?)した部分がまずかったのか6809と6802の切り替えがうまくいかず、あれこれと変更してようやく動作するようになりました。しかし...

基板裏の修正の様子

こんなに修正する必要がありました。また、ゲートICも一つ不要となってしまいました。

これで、スイッチで6809と6802を選択してリセットボタンを押すとモニタも連動して切り替わりますので、随分と使いやすくなりました。

さらに改良・追加基板を製作


拡張コネクタも用意しましたし、HD63B40も追加したのでASSIST09のトレースコマンドも使えるようになり、これでOKとしても良かったのですが、せっかくIC1個分のスペースが空きましたし、これにPIA(6821)を載せればシングルボードコンピュータとしては完成形になるのにと思えてきたので、もう一度基板を製作することにしました。
10㎝×10㎝基板2枚に分割できないかと試みたのですが、片方だけでも動作するようにはとてもできず、結局同じサイズの基板になりました。(現在発注中...)

(独り言:ゲートICにはソケットを使わない主義なので、この基板でもゲートICは直付けです。新しい基板が完成したら、この基板は不要になってしまう...勿体ない...さらに同じ基板がまだ4枚もある...ああ勿体ない...)



2018年8月2日木曜日

MS-BASICがLOAD, SAVEコマンド付きで動きました

6809SBDでMicrosoft BASICを動かしてみました


VintagechipsさんのSBC6809でMS-BASICが動いています。(移植されたのはtomi9jpさん
私のメイン環境であるFlex9上ではTSC社のBASICコンパイラなどもありますので、特に必要はないのですが、PC-8801の頃に使っていたMS-BASICですので、懐かしさもあってFlex9に移植してみました。

まずはVintagechipsさんのOneDriveからBASIC9.zipをダウンロードし、その中のBASIC9.asmのACIAのアドレスを$F0BC,BDに変え、さらにスタートアドレスを$A000に、メモリ末を$9FFFに変えてFlexDrvWinに放り込み、Flex9のアセンブラASMBでアセンブルします。
アセンブラの書式の違いから大量のエラーが出ますので、手作業で修正していきます。
例 CMPA #'E' -> CMPA #'E

また、Flex9のASMBにはラベルを6文字まででしか区別していないという問題があり、例えば、TOK_INPUTとTOK_INKEYが同じラベルだという分かりにくいエラーが出ます。
衝突している3つのラベルの名称を変更します。
例 TOK_INPUTと衝突しているので TOK_INKEY  -> TOK_IK

その他、多少の修正はありましたが、無事にアセンブルできてBASIC9.CMDができました。実行すると懐かしいMicrosoft BASICのメッセージが。。。


BASIC9

しかし何と、PRINT USING が動作しない!!!(ROMサイズの制限で削ったのでしょうか?)
また、作ったプログラムをSAVE, LOADできないのはつらい!

ということで、元になっているGrant'sさんのサイトにあるExBasRomを移植し、SAVE, LOADコマンドを追加してみました。


ExBasRomを移植し、SAVE, LOADを追加しました


まずGrant'sさんのサイトからExBasRom.zipをダウンロードし、その中のExBasRom.asmを取り出します。ACIAのアドレスを$F0BC,BDに変え、SAVE, LOADルーチンが増えますのでスタートアドレスを$9000に、メモリ末を$8FFFに変えます。その他の修正も上記と同様に行います。

次に、SAVE, LOADルーチンを追加するために、590行あたりにある、
  FCC "EDI" 9E
  FCB $80+'T
の次に以下の4行
  FCC "SAV" 9F
  FCB $80+'E
  FCC "LOA" A0
  FCB $80+'D
を追加します。それに伴って、これ以降の"TAB”~TOK_USINGまでがずれてきますので、$9F->$A1, ... $B1->$B3 のように12ヶ所ほどを+2した値に変更します。
さらに、745行あたりにある、
  FDB EDIT 9E と
  TOK_HIGH_EXEC EQU ... の間に、以下の2行
  FDB SAVE 9F
  FDB LOAD A0
を挿入します。
最後に、5400行あたりにある、
*LINE
LINE CMPA ...
  LBEQ ...
  JMP LB277
の次に SAVE, LOADルーチンの本体を置きます。

SAVEの範囲ですが、プログラム本体はワークエリアのTXTTAB($0019,1A)に先頭番地が、VARTAB($001B,1C) に最終番地+1が入っていますが、他のワークエリアの値も保存するために、$0000番地からVARTABの値-1までを保存しています。     

以上の修正を行ったExBasRom.asmをFlexDrvWinに放り込み、Flex9のアセンブラASMBでアセンブルします。
これでPRINT USING が機能し、SAVE, LOADコマンドが使えるMS-BASICが完成です。
サイズですが、$9000~$B595の$2596(9622)バイトでした。

ExBasRom

SAVE, LOADルーチンも正常に動作しています。保存先は、ドライブを指定していない場合はFlex9のワークドライブです。

SAVE, LOAD付きExBasRom

この移植にあたっては、Vintagechipsさん、tomi9jpさんの移植作業が大変参考になりました。これらの方々の努力と成果が無ければもっともっと手間がかかっていたと思います。感謝いたします。

このFlex9用に改変したPRINT USING, SAVE, LOAD付きのソースExBasROM_KAI.TXTをMicrosoftのOneDriveに上げておきます。

2018年7月27日金曜日

6809SBDの新しい基板を作りました

新しい基板は6809Pと6809EPの両用基板です

今までの基板は6809P用に設計したので、6809EPを搭載する際にはEPアダプターを使用していました。
これで09Pと09EPの両方が使用できて特に不都合はないわけですが、ICソケットの上にEPアダプターが重なっているのを見ていると、やっぱり何とかしたいということで、両用基板を作成することにしました。

EPアダプター上に載せていた、信号QとEを作るための74HC74を基板に移し、切り替えの3Pジャンパーを7個と6809と6309の切り替え用の1個の計8個を載せれば良いのですが、10x10cmのサイズではもうギリギリでしたが、RAMを128KBを1個にして何とか収まりました。

6809P/EP両用基板に09Pを搭載


6809P/EP両用基板に09EPを搭載


左上の2段になっている3Pジャンパー6個と2個が切り替え用です。
左端の1個は6809と6309の切り替え用で、XTAL端子(39番ピン)をGNDに落とすか開放するかを切り替えるものです。残りの7個は、全てを上に置くと09P対応、下に置くと09EP対応となります。
画像は63C09Pを搭載した例と63C09RP(EP相当)を搭載した例です。

現状、eBayなどでも本物の63C09Pは中々入手できず(秋葉原などでは買えるようですが、結構高額…)、63C09EPやRPなら比較的入手しやすいので、どちらでも使えるこんな基板もありかなと。
私の手持ちも、頂き物の63C09Pが2個で、あとはEPとRPばかりです。



6809SBD-V3回路図

回路図を示します。
10x10cmのFusionpcb特価基板ではこれが限界のようです。
現在は、もう少し大きな基板で6809/6802デュアルCPU基板を設計中です。
(これができれば、68系のソフトが全て走る...かな)



2018年7月24日火曜日

MicroCを使う(その2)・・・MC09を作成して使う

MC09の作成方法をより具体的に

「MicroCを使う(5月4日公開)」ではMC09の作成方法を説明しましたが、それは2014年に当時のUbuntuで作成した記録を元にして書いたものでした。
書いた時には、現在使用しているUbuntu16では作成できないようだとは思っていましたが、本当にできないのかどうかを確認していませんでした。
その後、Ubuntu16や最新の18で試みてみましたが、どうしてもうまくいきませんでした。
ということで、以前のバージョンのUbuntuをインストールして、改めてMC09を作成しました。
インストールしたのは、Ubuntu10で、使用したisoファイルはUbuntu-10.04.4-desktop-i386.isoです。(ドジってしまって、Windows7とUbuntu16のデュアルブートで動作していた環境を壊してしまった...(泣))

Ubuntu10上で、前回の説明のように竹岡さんのサイトからmc09.tgzとas09.tgzをダウンロードし、それぞれを展開します。私は、デスクトップにmc09_as09というフォルダを作り、その中にmc09, as09というフォルダを作ってその中に展開しました。

ファイルを収めたフォルダ




(1)6809用アセンブラas09を作成する

フォルダas09中に展開されたファイルの中にmakefileがありますので、基本的にはその通りにビルドしていけばよいのですが、BSD用のファイルですのでLinuxでは以下の修正が必要です。

as09用makefile(修正後)

・makefileのCFLAGS=の次行にcc=gccを追加する。
・関数名のバッティングを避けるために次の2関数の名称を変更する。
  as68.c中のgetline()を全てgetline2()に変更
  as68.c中のindex()を全てindex2()に変更
修正した後、makeを実行すると実行ファイルas09が作成されます。
(makefile中のlint:...行以降は実行されませんが、結果には影響ありません。)

as09作成後
このas09をフォルダmc09にコピーしておきます。


(2)mc09を作成する

フォルダmc09に移動します。以降はこのフォルダで作業します。
makefileを修正します。
・DESTDIR=の次行に cc=gccを追加する
・mc mc2.cの先頭に ./を追加する ./mc mc2.c
・as09 c.txt -o mc2.o -v -Oの先頭に ./を追加する ./as09 c.txt -o mc2.o -v -O
・関数名のバッティングを避けるために次の2関数の名称を変更する。
  mc.c中の getline()を全て getline2()に変更
  mc.c中の index()を全て index2()に変更


mc09用makefile (修正後)


ここまでの変更で、makefile中のgcc mc.c -o mcでmcが作られる。
このmcはLinux上でのクロスコンパイラとして使用できるものですが、
このままでは、コンパイルはできても出力(C.OUT)が得られません。
さらに次の変更をします。
・mc.c中の printf( を全て fprintf(obuf, に変更する。

以上の変更によって、makefile中の
gcc mc.c -o mc でクロスコンパイラ mcが作られ、そのmcを用いた ./mc mc2.c でmc2.cをコンパイルした結果の c.out(6809のアセンブラ言語)が得られるので、これを./as09 c.txt -o mc2.o -v -O で6809の機械語にアセンブルすることでFlex上での実行ファイルmc2.o(モトローラS形式)が得られる。(c.outは c.txtのアセンブル中に読み込まれて一緒にアセンブルされる。)
(各行ごとの実行でなく、makeを実行した場合は lint:...行以降は実行されませんが、結果には影響ありません。)


4通りのmc2.o作成後


最後に、mc2.oをS形式からバイナリに変換して、Flexに読み込ませて名称をMC09.CMDに変更すれば出来上がりです。私は、以前公開した CvtMotHexBin.exeでバイナリに変更し(StartAdr, ExeAdr共に0x0100に設定)、FlexDrvWin.exeに放り込みました。

蛇足
アセンブラ as09のオプション -vと -Oの効果が良く分からなかったので、オプションなしの場合(mc2.o)、-vのみ付けた場合(mc2v.o)、-Oのみ付けた場合(mc2o.o)、-vと-Oの両方を付けた場合(mc2vo.o)の4通りを作成してみました。
結果:mc2.oとmc2v.oは同じでバイナリで31KB、mc2o.oとmc2vo.oは同じで29KBでした。-Oはサイズの最適化と思われますが、-vは分かりませんでした。

あとは、前回説明しましたように、
C.TXT、そしてライブラリc.txt, stdio.txt, stdio2.txt, alloc.txt, fileio.txt, fileio2.txt. scanf.txt, string.txt、そしてユーティリティuf.cをFlexのドライブにコピーすれば完成です。(ライブラリはドライブ0のシステムディスクに、C.TXTはドライブ1のワークディスクにコピーします。)コンパイルするファイルはC.TXTのあるワークドライブに作成します。この配置で、例えば
MC09 (sp) -O1.C.OUT (sp) file.c (sp)はスペース
で、file.cがコンパイルされてC.OUT(6809のアセンブル言語)が作られるので、Flex上のアセンブラASMB.CMDで
ASMB (sp) C (sp) file.CMD +YLS (CはC.TXTのこと)
でアセンブルされた実行ファイルfile.CMDができあがります。
これは$100からに配置されて$100から実行開始されるファイルです。

MC09を使う際の注意

前回も書きましたが、追加も含めてもう一度書いておきます。
(1)ソースファイル作成では
・必ず stdio.txt, alloc.txt をインクルードする。ファイル名は大文字で。
 #include "STDIO.TXT"
 #include "ALLOC.TXT" (入れないとアセンブル時に initheapエラーが出る)
・TABコード($09)はFlexでは意味が異なるので、スペースに変換しておく。
・行末コードは$0Dのみなので、Windows上でファイルを作成した場合は$0D,$0Aの$0Aを削除してからFlexに転送する。

(2)関数の引数の書き方では
古いコンパイラですので、引数のタイプを次行に書くというKRスタイルです。
 例 main (argc, argv)
       int argc;
       char *argv[];
   {

   }

古いスタイルで書かなければならないことやエラーメッセージが不親切など、使いにくい面も多々ありますが、特にファイルI/Oのあるユーティリティなどを短時間で書きたい時などには便利ではないかと思います。

以上ですが、Linuxのどのディストリビューションのどのバージョンで作成できるかは、私にはとても確認できませんので、私の作成したサイズ31KBのMC09.CMDと29KBのMC09O.CMDの両方と、古いスタイルのCファイルの例として自作コマンドLISTN.CとMOT2CMD.CをMicrosoftのOneDriveに上げておきます。




2018年7月6日金曜日

FLEXシステムの作成方法(その3)・・・6800FLEXの場合

FLEXシステムの作成方法(その3)・・・6800FLEXの場合


6月27日に6809FLEXシステムの作成方法を説明しましたので、今回は6800用FLEXシステムの作成方法を説明します。

今更、誰が6800FLEXなんか使うんだという声もあるとは思いますが、マイコン初期の頃にVTL, TinyBasic, GAMEⅢ, TL1などのアマチュア的な言語に夢中になった思い出がある方もおられると思います。私もそうでした。
それらの言語を動かすためには、やはり、OSがあると何かと便利です。
(ディスクに保存しておいて起動して走らせるだけなら、WindowsパソコンにMOT形式で保存しておいて、MonitorのLoad, Saveコマンドで済むわけですが...)

それはそれとして、6800でもFLEXを動かしてみたいという、技術的な興味もあって6800FLEXを作成してみました。

6809の場合と同様に、SWTPCemu中の6800フォルダにあるDSKファイルからFLEX2.SYSを取り出して、それを元にFLEX2.CORを作ります。FLEX2.SYSは色々なDSKファイル中にありますが、Flex2-01.DSK中のものを使用することにします。このDSK中にはFLEX.CORやFLEX.SYSもありますが、これらは古いもののようですので使用せずにFLEX2.SYSから作ることにします。

具体的な手順

(以下のすべての数値は16進数表記です。)
 (1)FLEX.CORを得る
画像1 ディレクトリ

FLEX2-01.DSKをバイナリエディタで開き、アドレス410からのディレクトリを見ると、FLEX2.SYSはセクタのトラック、セクタ番号が01,0A~04,04の18セクタであることが分かります。

アドレスでは1300~2BFFですので、これをコピーして取り出してFLEX2.SYS名で保存します。



画像2 FLEX2.SYSの先頭部







画像3 FLEX2.SYSの最後尾




このFLEX2.SYSの最後尾を見ると、最後の3セクタが独立しているように見えます。
アドレス2900からの2セクタがDriver.bin、2B00からのセクタがI/Oのベクターです。

この3セクタを除いて282FFまでを取り出して保存したものがFLEX2.CORとなります。













(2)driver.bin, io.binを用意する
MicrosoftのOneDriveに必要なdriver.txtとio.txtを上げておきますので、それをダウンロードして、同梱の6800AsmWin.exeでアセンブルするとdriver.binとio.binが得られます。
6809FLEXとは異なり、このdriver.bin中にI/O関係のアドレスを書きます。
driver.txtを見ていただくと分かるように、BE80から始まるDriverのベクターの後ろ、アドレスBEA3に相当する個所からF000(INCH), F002(OUTCH), BEAFの位置にF838(MONITOR)を書き込んでおきます。
(実は、これだけではだめで、上書き用の io.txtも必要です。)


(3)BINファイルをパケット形式に変換する
得られたBINファイルをパケット形式に変換します。その方法は前回述べた通りで、空のDSKファイル(BLANK.DSK)を用意して、それをFlexDrvWin.exeのドライブにセットし、そこにbinファイルをドラッグ&ドロップするだけです。これで自動的にパケット形式に変換され、セクタ先頭にもセクタ情報が付加されます。

(3-1)driver.binを変換する
画像4 driver.bin と io.bin
FlexDrvWin.exeのStart Adrのボックス中の値を0xBE80にセットしてからdriver.binをドラッグ&ドロップします。実行アドレスは0x0000のままで良いので「はい」と答えるとdriver.binが指定したアドレスからのパケット形式で保存されます。
保存したBlank.binをバイナリエディタで開くと、アドレス2000からの2セクタに保存されていますので、これをコピーして取り出し、driver_dsk.bin名で保存します。

(3-2)io.binを変換する
6809の場合のconsole.binとは異なり、6800ではI/O関係のベクターはここではなく、driver.binの中に書いてありますので、これで十分なはずですが、このio.binは起動時の最後に読み込まれてdriver.bin中の値にセットされたメモリ上の該当箇所を更に上書きするためのもののようです。
(これが分からなくて、ずいぶん手間取りました。)
FlexDrvWin.exeに入れるときに、Start Adrを0xAD09に、Exec Adrを0xAD00にセットします。
この1セクタ分をコピーして取り出し、io_dsk.bin名で保存します。


(4)FLEX.CORにdriver_dsk.binとio_dsk.binをつなげる
新しいBLANK.DSKを用意し、FLEX2.CORを2000~35FFにコピーします。
その後ろの2セクタにdriver_dsk.binを、さらにその後ろの1セクタにio_dsk.binをコピーします。

(5)セクタ情報を書き換える

画像5 FLEX2.SYSの先頭部(左)と最後尾(右)
これで全セクタが揃ったので、各セクタ先頭のセクタ情報4バイトを整理します。
アドレス2000からの各セクタの先頭4バイトを、
01,02,00,01
01,03,00,02
      ...
01,19,00,18
00,00,00,19
に書き換えます。



(6)セクタ00,03のSIR(システムインフォメーションレコード)情報を書き換える
セクタ00,03(アドレス200)のオフセット1Dからの未使用領域開始セクタを01,1Aに、オフセット21からの残りセクタ数09,E0を09,C7に書き換えます


画像6 SIR情報




(7)セクタ00,05のディレクトリ情報を書き換える
セクタ00,05(アドレス400)のオフセット10からの24バイトをファイル名(8バイト)、拡張子(3バイト)、アトリビュート(1バイト,通常00)、未使用(1バイト,00)、スタートTrk,Sct(2バイト,01,01)、エンドTrk,Sct(2バイト,01,19)、サイズ(2バイト,00,19)、2バイト(00,00)、日付(3バイト,月,日,年を2進数で) のように書き込みます。

画像7 ディレクトリ


(8)最後に
以上でシステムディスクのベースが完成しました。あとは、SWTPCemuから必要なCMDファイルが入っているDSKファイルを探してFlexDrvWin.exeのドライブにセットして、システムディスクにコピーします。
例えば、COPY.CMDが入っているDSKがドライブ2に、コピーしたいCMDファイルが入っているDSKがドライブ1にセットされているとして、
  2.COPY (sp) 1 (sp) 0 (sp) .CMD (spはスペース)
でCMDファイルが全てドライブ0にコピーできます。
詳しくは、Documentationフォルダ中のTSCフォルダにあるドキュメントを参照してください。

(9)その他
・システムディスクの先頭2セクタ00,01と00,02にはBootLoaderを入れておく必要があります。6800用のモニター中のFLEXコマンド「X」は、この2セクタを読んでA100からにセットして実行を移す機能を持っています。(このBootLoaderのオフセット05,06にFLEX2.SYSの先頭セクタのTrk,Sct番号が書かれています。FLEXのLINKコマンドはSYSファイルを探して、その位置をここに書き込んでいます。これによって、SYSファイルがDSK上のどこにあっても正しくBootできるわけです。)

・AC07の値00を08に書き換えておくとBSキー時に削除文字が消えてくれますので、使い勝手が良くなります。このためにFLEX2.CORの先頭からのオフセット0F(アドレス200F)を08に変更します。

以上の作業に必要な、BootLoaderの入ったBLANK.DSK、driver.txt, io.txt, 6800AsmWin.exeをMicrosoftのOneDriveにMakeFLEX2というファイル名でアップしておきます。





2018年6月27日水曜日

ASSIST09に追加したLoad, Saveコマンドを改良しました

ASSIST09に追加したLoad, Saveコマンドは使いにくかった


5月26日に公開したブログでASSIST09の追加コマンドLoad, Saveですが、使用していると使い勝手が悪いところが目に付いてきましたので、改良しました。

使いにくい点は
(1)毎回、Windows側のslwin.exeを起動しなければならない。
(2)末尾が0でないアドレスからSaveし始めると、その値から16バイトずつ保存していくので、メモリのダンプ値と比較しにくい。

ということで、コマンドプロンプト画面でWindows側のソフトを起動すれば、その画面を閉じない限り、繰り返しLoad, Saveコマンドが使えるように改良しました。
また、アドレスが切りの良い値でSaveされるように一行目の保存バイト数を調整しました。


コマンド発行の様子



コマンドの使い方は全く同じです。











Windows側の様子





一度起動するだけで、連続してLoad, Saveコマンドが使えます。終了するにはQを入力して少し待ちます。








作成されたMOTファイル




Saveコマンドで保存されたMOTファイルの中身です。
2行目からは切りの良いアドレス値で保存されています。















残念な点...
ASSIST09側のプログラムもそれに合わせて若干の手直しをしましたので、モニタROMの焼き直しが必要となってしまいました。

ASSIST09側のプログラムとWindows側のプログラム(slwinr.exeと改名)をMicrosoftのOneDriveに上げておきます。

FLEXシステムの作成方法(その2)・・・より具体的に

FLEXシステムの作成方法 ・・・ より具体的に

以前の「FLEXシステムの作成方法」(2018/05/04公開)をより具体的に説明します。
フォルダFLEX6809中の100近いファイルのほとんどはFLEXの9.0や2.9等の以前のバージョンで、3.01とは若干構造が異なり、前回説明した手順がそのままでは適用できません。(9.0や2.9の構造は6800用のFLEX2と似ています。)
必要なバージョンV3.01はFLEXSSB.DSKの中だけにあります。
このDSK中にはFLEX.CORはありませんが、FLEX.SYSがFLEX.CORの後ろにDRIVER.BINとCONSOLE.BINをつなげた形になっているので、これらを取り除けばFLEX.CORが得られるわけです。得られたFLEX.CORにこのシステム用のDRIVER.BINとCONSOLE.BINをつなげればFLEX.SYSとなります。

具体的な手順

(以下のすべての数値は16進数表記です。)
 (1)FLEX.CORを得る 
ディレクトリ
画像1 ディレクトリ

FLEXSSB.DSKをバイナリエディタで開き、アドレス410からのディレクトリを見ると、FLEX.SYSはセクタのトラック、セクタ番号が01,0A~01,21の18セクタであることが分かります。
アドレスでは2D00~44FFですので、これをコピーして取り出してFLEX.SYS名で保存します。






画像2 FLEX.SYSの先頭部


このFLEX.SYSの最後尾を見ると、最後の2セクタが独立しているように見えます。
アドレス4300のセクタがDRIVER.BIN、4400のセクタがCONSOLE.BINです。
(DRIVER.BINが簡単なのは他の部分に実体があるからです。)
この2セクタを除いて42FFまでを取り出して保存したものがFLEX.CORとなります。


画像3 FLEX.SYSの最後尾




























(2)Driver.bin, Console.binを用意する
まず前回のページで紹介しているGitHubへ行き、Cloneordownloadボタンを押し、DownloadZIPを選択すると、6809_6800_FLEX-master.zipがダウンロードできますので、これを展開します。
この中のDRIVER.TXTとCONSOLE.TXTを同梱の6809AsmWin.exeでアセンブルするとDRIVER.BINとCONSOLE.BINが得られます。

(3)binファイルをパケット形式に変換する
得られたBINファイルはそのままではDSKファイルに入れることはできません。
「シングルボードコンピュータとFLEXシステムの詳細」(2018年5月4日公開)で述べたように、FLEXシステムではベタのBINファイルは存在できませんので、パケット形式に変換します。その方法ですが、空のDSKファイル(BLANK.DSK)を用意して、それをFlexDrvWin.exeのドライブにセットし、そこにBINファイルをドラッグ&ドロップするだけです。これで自動的にパケット形式に変換され、セクタ先頭にもセクタ情報が付加されます。

(3-1)DRIVER.BINを変換する
画像4 DRIVER.BINとCONSOLE.BIN

FlexDrvWin.exeのファイル内容表示ボックスにDRIVER.BINをドラッグ&ドロップすると
先頭アドレスを聞いてきますので、「いいえ」で抜けて、バイナリファイルのStart Adrのボックス中の値を0xDE00にセットし、もう一度ドロップします。実行アドレスは0x0000のままで良いので「はい」と答えるとDRIBER.BINが指定したアドレスからのパケット形式で保存されます。
保存したBLANK.DSKをバイナリエディタで開くと、アドレス2000からの2セクタに保存されていますので、これをコピーして取り出し、DRIVER_DSK.BIN名で保存します。









(3-2)CONSOLE.BINを変換する

画像5 CONSOLE.BINを編集

方法は上と同様なのですが、注意すべき点があります。CONSOLE.TXTを見ると分かるように、前半はD3E5からのI/Oのベクタ値の並び、後半がD370からのI/Oプログラムの実体と分かれています。これをそのままFlexDrvWin.exeに放り込むと全体がD3E5からということになってしまいます。
(画像5の上部)





別々に処理して最後に合体させる手もありますが、そうサイズも大きくないので、手作業で修正することにして、そのまま、先頭アドレスを0xD3E5に、実行アドレスを0xCD00にセットしてCONSOLE.BINを放り込みます。
(実行アドレスを指定するのは、最後尾に16,CD,00を追加させるためです。)

そして次の2箇所を変更します。(画像5下部の2箇所の赤枠部)
・ベクター部分は18バイトなので、02,D3,E5の次の57を18に変更する。
・D3,70からの24バイトの後ろに、02,D3,70,3Fを挿入する。
この1セクタ分をコピーして取り出し、CONSOLE_DSK.BIN名で保存します。

(4)FLEX.CORにDRIVER_DSK.BINとCONSOLE_DSK.BINをつなげる
新しいBLANK.DSKを用意し、FLEX.CORを2000~35FFにコピーします。
その後ろの2セクタにDRIVER_DSK.BINを、さらにその後ろの1セクタにCONSOLE_DSK.BINをコピーします。

画像6 FLEX.SYSの先頭部(左)と最後尾(右)
(5)セクタ情報を書き換える
これで全セクタが揃ったので、各セクタ先頭のセクタ情報4バイトを整理します。
アドレス2000からの各セクタの先頭4バイトを、
01,02,00,01
01,03,00,02
      ...
01,19,00,18
00,00,00,19
に書き換えます。



(6)セクタ00,03のSIR(システムインフォメーションレコード)情報を書き換える
セクタ00,03(アドレス200)のオフセット1Dからの未使用領域開始セクタを01,1Aに、オフセット21からの残りセクタ数09,E0を09,C7に書き換えます

画像7 SIR情報


(7)セクタ00,05のディレクトリ情報を書き換える
セクタ00,05(アドレス$400)のオフセット$10からの24バイトを
ファイル名(8バイト)、拡張子(3バイト)、アトリビュート(1バイト,通常00)、未使用(1バイト,00)、スタートTrk,Sct(2バイト,01,01)、エンドTrk,Sct(2バイト,01,19)、サイズ(2バイト,00,19)、2バイト(00,00)、日付(3バイト,月,日,年を2進数で) のように書き込む。

画像8 ディレクトリ


(8)最後に
以上でシステムディスクのベースが完成しました。あとは、SWTPCemuから必要なCMDファイルが入っているDSKファイルを探してFlexDrvWin.exeのドライブにセットして、システムディスクにコピーします。
例えば、COPY.CMDが入っているDSKがドライブ2に、コピーしたいCMDファイルが入っているDSKがドライブ1にセットされているとして、
  2.COPY (sp) 1 (sp) 0 (sp) .CMD (spはスペース)
でCMDファイルが全てドライブ0にコピーできます。
詳しくは、Documentationフォルダ中のTSCフォルダにあるドキュメントを参照してください。

(9)その他
・システムディスクの先頭2セクタ00,01と00,02にはBootLoaderを入れておく必要があります。ASSIST09中のFLEXコマンドは、この2セクタを読んでC100からにセットして実行を移す機能を持っています。(このBootLoaderのオフセット05,06にFLEX.SYSの先頭セクタのTrk,Sct番号が書かれています。FLEXのLINKコマンドはSYSファイルを探して、その位置をここに書き込んでいます。これによって、SYSファイルがDSK上のどこにあっても正しくBootできるわけです。)

・CC07の値00を08に書き換えておくとBSキー時に削除文字が消えてくれますので、使い勝手が良くなります。このためにFLEX.CORの先頭からのオフセット0F(アドレス200F)を08に変更します。

以上の作業に必要なBootLoaderの入ったBLANK.DSK、DRIVER_DSK.BINとCONSOLE_DSK.BINをMicrosoftのOneDriveにMakeFLEXというファイル名でアップしておきます。




2018年5月26日土曜日

ASSIST09にLoad, Saveコマンドを追加

WindowsへのLoad,Saveコマンドを追加しました


ASSIST09のLoad,Punchコマンドはテープが対象なので、実用にはなりません。
私はFLEXを常用しているので、モニターはメモリ内容を変更、確認する場合ぐらいにしか利用していなかったのですが、よく考えてみると、ファイルの単純なLoad,SaveぐらいならわざわざOSを起動しなくてもモニターのみで良いのではないかと思えてきました。


ASSIST09はコマンドの追加が簡単にできますので、Windows上にファイルをモトローラのS-formatでSave,Loadできる拡張コマンドを作ってみました。

動作のイメージ

ASSIST09側:LOAD, SAVE(拡張コマンドとして内蔵)
Windows側 :slwin.exe(あらかじめ起動しておく)

コマンド入力の様子

書式


Windows側で動作するプログラム
Saveコマンド:SAVE(ret)
その後、ファイル名、先頭アドレス、終了アドレス、実行アドレスの順に入力すると確認を求めてきますのでYを入力するとメモリの指定範囲の内容がモトローラのS-formatで保存されます。

Loadコマンド:LOAD(ret)
その後、ファイル名を入力すると保存されているファイルがもとの位置に読み込まれ、実行開始アドレスを表示して終了します。




Windows側ではコマンドプロンプト画面を開いておき、ファイルを保存したいフォルダに移動して、slwin.exeを起動します。起動オプションとしてポート番号、ボーレートと保存フォルダが指定できますので、

slwin p=4 b=38400 path

のように指定します。省略時は、ポート番号は1、ボーレートは38400boud、保存フォルダはカレントディレクトリとなります。
(slwin.exeをGitHubに上げておきます。) GitHubへのファイルの追加の仕方が分からない。。。分かりましたらアップしておきます。
(5月29日追記)追加方法が結局分からなかったので、とりあえずMicrosoftのOneDriveに上げておきます。


ファイルの書式変換

モトローラのS-formatは実行アドレスが保存できるので便利なのですが、他の書式に変換したい場合もあると思います。私も、例えばROMライターにデータを送る際にはインテルのhex-formatを用いています。
私は自作のS-format, Hex-format, Binary相互間の書式変換ができるソフトCvtMotHexBin.exeを使っています。
CvtMotHexBin.exeもGitHubに上げておきます。) GitHubへのファイルの追加の仕方が分からない。。。分かりましたらアップしておきます。
(5月29日追記)追加方法が結局分からなかったので、とりあえずMicrosoftのOneDriveに上げておきます。
(5月31日追記)不具合のあるバージョンを上げてしまっていましたので、修正版に差し替えました。



接続ケーブルを変えました

接続ケーブルを変換基板から変換ケーブルに変えました


今まで使用していたケーブルは有り合わせのもので、

使用していた変換基板
使用していた変換基板

MAX232使用のTTL-シリアル変換基板プラスUSB-シリアル変換ケーブルと、秋月電子のAE-UM232Rに自作基板を付けたものの2本でした。






使えた変換ケーブル
使えた変換ケーブル






どうも使いにくいので、ヤフオクに出ていたTTL-USB変換ケーブルを使ってみました。(送料込み2本でたった千円ほど...)












このシングルボードコンピュータで使用しているプログラムでは、RTS信号によるハードウェア制御をしているので、巷で良く見る、RTS信号ではなくDTR信号がでているケーブルは使えないはずですが、このケーブルはすんなりと使えました。
(使えたので、RTS信号が出ているのかどうかは確かめていません。。。手抜きですね)
これで、基板周りがすっきりしました。



2018年5月4日金曜日

MicroCを使う

MicroCのソース

FLEX9にはその昔、太田昌孝さんが作られた有名なMicroCという整数型のCコンパイラがありました。商品としても売られていた記憶があります。
数年前に「C言語と周辺制御」(新津靖、池上晧三 工学社)という、MicroCを使用して制御をするという本を入手してから、ぜひ使ってみたいと思っていました。

そのソースとそれ用のアセンブラが竹岡さんのサイトからダウンロードできます。
しかし、これはBSD用ですので、私が常用しているLinuxではそのままではビルドできません。

MicroCのソースをLinuxでビルドする

全体の流れ
(1)gccでmc.cをコンパイルー>mc(Linux上で動作するクロスコンパイラ)
(2)mcでmc2.cをコンパイル->c.out(クロスコンパイラで作成したアセンブルリスト)
(3)as09でc.txtをアセンブルー>mc2.o(モトローラS形式のオブジェクト)
(4)mot2binでバイナリ形式にー>mc09に名称変更し、先頭の$00~$FFは不要なので削除する(バイナリ形式の実行ファイル)

(1) mcの作成
stdio.hの宣言とバッティングする2つのファイル名を変更する。
  getline() -> getline2()
  index() -> index2()
この変更によって、make中の gcc mc.c -O mc で mcが作られるが、保存されない。
続いて、mc.c 中の printf( を全て fprintf(obuf, に変更すると、ファイル c.out に保存される。

最後に、作成したmc09とC.TXT、そしてライブラリc.txt, stdio.txt, stdio2.txt, alloc.txt, fileio.txt, fileio2.txt. scanf.txt, string.txt、そしてユーティリティuf.cをFLEXへ転送する。
(2014年当時のメモ書きを元に書いていますが、最近のUbuntu 16ではindex()はバッティングしないなど、違いがあるかもしれません...)

mc09を使う

(1)ソース作成上の注意
標準で、stdio.txt, alloc.txtをインクルードしなければならない。(ファイル名は大文字で)
また、アセンブラASMBではTABコードは別のものとみなされてしまうので、Spaceに変換しておく。さらに、行末の$0D,$0Aも$0Dのみに変換しておく。
(2)ビルド
mc09 -O1.C.OUT file.c でドライブ1にC.OUTが作られる。(C.OUT名は変更できない)
(3)アセンブル
あらかじめドライブ1にC.TXTを入れておく。
ASMB C.TXT +YLS でC.TXTのアセンブル中にC.OUTが読み込まれてアセンブルされC.binが作られる。
(4)実行
得られるC.binは$100からにロードされ、$100から実行されるファイルなので、そのまま実行できる。




基板は完成したと思ったのに

最初の基板は十分検討していなかった部分もあり、特に6802SBD基板は修正箇所が多かったのですが、今度はしっかりとテストしてから発注したので大丈夫と思っていたのですが、やってしまいました。。。

6802SBD V2基板を完成させてFLEX68を動かしながらあれこれ試していたところ、
GAMEIIIで変数がA~Mの時のみ結果がおかしいことに気づきました。
GAMEIIIのソースリストと何度も見比べてみましたが間違いはありません。

ソフトではなくハードに問題がありそうだということで、モニタに戻ってメモリーの書き込みテストをしてみると、$00~$1Fのみ正常に書き込みできません。
自作モニタでもMIKBUG2.0でも同様でした。

このエリアは内蔵RAMのうちのバッテリバックアップ可能なRAMです。
6802のREはGNDに落としてあるので、内蔵RAMでなく外部RAMがアクティブになっているはずです。でも明らかに内蔵RAMが悪さをしているような。うーん、理解できない。

試しに、未接続だったVccStanbyをVCCに接続すると正常に読み書きできるではありませんか。(datasheetにはそんなことは書いてないぞ!)


ということで、痛恨のジャンパー配線が1本必要となってしまいました。


FLEXシステムの作成方法

(1)FLEX.CORを入手する
「SWTPC emulator」でネット検索して「Evenson Consulting ServicesのSWTPC 6800/6809 Emulator」を探し、その中のDownloads/UpgradesタブからComplete Setup current versionをクリックするとSWTPCemuSetup.exeがダウンロードできます。
適当なコンピュータで実行するとSWTPCemulatorがインストールされ、その中のDisksフォルダ中にFLEX6800,FLEX6809の2つが作られ、それぞれ100近いDSKファイルが入っています。
それらのDSKファイルをバイナリエディタで開いてDirectoryを見ると、FLEXx.SYSやFLEXx.CORが見つかります。(6809の場合はFLEX9.SYS,6800ではFLEX2.SYS)

 (6月21日訂正)ご指摘を受けましたので、上記の説明文を次のように訂正します。
Downloads/UpgradesタブからFULL KitをクリックするとSWTPCFULL.zipがダウンロードできます。
このzipファイルを解凍するとSWTPCFULLフォルダ中にSWTPCemuInstallX.exeがありますので、これを実行するとProgram Filesフォルダ中にEvenson Consulting Services\SWTPCemuフォルダが作られます。この中のDisksフォルダ中にDSKファイルがあります。

(2)Driver、Console I/Oルーチンを作る
この2つのルーチンは各自のシステムに合わせて作成しなければなりません。
DriverルーチンはFLEX用Virtual Driverの作り方(4月21日)で説明しましたコマンド応答に合わせて作る必要があります。
私が使用している、この6809シングルボード用のDriverルーチンとConsole I/OルーチンをGitHubに上げておきます。

(3)FLEX.SYSを作る
最後に、CORファイルとDriver、Console I/OルーチンをFLEXのAppendコマンドでつなげば良いのですが、そもそもFLEXが動いていなければAppendコマンドは使えません。

バイナリファイルの模式図

どうすれば良いかですが、そもそもAppendコマンドは、COR, Driver, Consoleの3つのファイルのセクターを連続させているだけなので、直接、バイナリエディタでくっつけてしまえば良いのです。
エディタ上でFLEX.COR,Driver.bin,Console.binを並べて各セクターの先頭4バイトのレコード番号値を直接書き換えます。
そして、FLEX.CORの先頭セクター、最終セクター、セクター数をDirectoryに書き、SIRの情報もそれに合わせて書き換えます。




私が使用しているDriver,ConsoleルーチンをGitHubに上げておきます。




シングルボードコンピュータとFLEXシステムの詳細

[1]シングルボードコンピュータの仕様

(1)メモリーマップ
 RAMを64KB実装し、その上にMonitorとして4KBのROM,I/Oエリアとして128bytesを重ねています。
FLEXシステムは6809用ではC700からDFFFに、6800用ではA700からBFFFに位置しています。
メモリマップ
メモリマップ

(2)I/O
 I/OとしてはACIA(6850)のみですので、シリアルインターフェースが2組ということになります。それぞれのアドレスは$F0BC,BDと$F0CC,CDですが、アドレスA1をデコードしていないので、$F0BE,BFと$F0CE,CFにゴーストが現れています。
6850-1はコンソールI/Oに、6850-2はWindows上の仮想ディスクとの通信に使うことを想定しています。
通信速度は、システムクロックが1MHz(原発振は4MHz)では19200baud、2MHz(同8MHz)では38400baudです。システムクロックの4倍の原発振を13分周して6850へ供給しています。

(3)拡張ROM-1,-2
 拡張ROMはI/Oがあるために連続していませんが、6809ではASSIST09の拡張コマンドFillとTransferコマンド(インターフェース誌1982年4月号より)、そしてFLEX起動コマンドを入れています。6802ではVTL等のアプリケーション用のコンソールI/OプログラムとFLEX起動コマンドを入れています。

[2]FLEXシステムの詳細

(1)FLEXシステムの構成
FLEXシステムはFLEX.CORとDISK DRIVERとCONSOLE I/Oからなり、ユーザが作成する必要があるのはDISK DRIVERとCONSOLE I/Oの2つです。
(6800用ではCONSOLE I/OがDISK DRIVERの中に含まれる形になっています。)

(2)DISK DRIVER
DISK DRIVERは基本的にFDC(フロッピーディスクコントローラ)FD1791を使用したFDDシステムを使用する前提になっていますが、この仕様に合わせて仮想ドライブをアクセスするルーチンが必要です。

(3)CONSOLE I/O
CONSOLE I/Oは基本的にACIAによるシリアルインターフェースを使用する前提になっていますので、そのままACIAによるI/Oルーチンを作成すれば良いことになります。

(4)DISKの特徴
FLEXシステムにはFAT(ファイルアロケーションテーブル)のようなDISK全体を管理する部分はなく、全てのセクターが繋がったチェーン構造をしています。
各セクターの最初の4バイトが、次のレコードのトラック番号(1byte)、セクター番号(1byte)、レコード番号(2byte)を表しており、セクターを読むと、次に読むべきセクターが分かるようになっています。レコードの最終セクターはトラック番号とセクター番号が00になっています。
レコードの最初のトラック番号、セクター番号はディレクトリに書かれているので、ディレクトリからファイル名を検索し、見つけたらそのトラック番号とセクター番号のセクターから読み始めれば良いわけです。
このような構造から、複数のセクターをまとめて読むことができず、FLEXのDISKアクセスは遅いという評判につながったわけですが、仮想ドライブという面からみると、DISKの容量やトラック数、セクター数の制限がなく、かえって柔軟なシステムと言えるように思います。(ただ一つの制限はセクター容量が256bytesでなければならないということです。)

(5)DISKの構成
 トラック00
  セクター01, 02 Boot Loader
  セクター03   SIR(System Information Record)
                               ディスク名、最大トラック、セクターや残りセクター数など記録
  セクター05   Directory(最終セクターまで)
 トラック01    Data(最終トラックまで)

SIR
SIR(セクター03)


Directory
Directory(セクター05~)

(6)データファイルの保存形式
テキストファイルは基本的にそのままの形でディスクに保存されますが、複数のスペースが続く場合、$09+スペース数という形で圧縮されて保存されます。読み出し時には、それが展開されます。
バイナリファイルの場合はちょっと面倒です。べたのバイナリファイルは存在せず、パケット形式に変換されて保存されます。FLEXシステムデータ自身も同様です。
パケット形式 データ:$02+スタートアドレス(2bytes)+データ数(1byte )+データ列
           の繰り返し(データ数の標準値は$C4)
       実行アドレス:$16+実行アドレス(2bytes)
従って、Windowsで作成したバイナリファイルをFLEXのDSKファイルに保存するためには、あらかじめパケット形式に変換するか、あるいはHexファイルにしてFLEXに送り、FLEX上でHex->Binary変換をしなければなりません。





2018年5月2日水曜日

63C09Pを購入したつもりが...

eBayでHD63C09PとHD63B50Pを購入しました。
HD63B50Pは比較的早く届き、ほとんど発熱もせず2MHzで動作しましたので、間違いない品だと思いますが、HD63C09Pは1ヶ月過ぎても届かず、催促した挙句、40日を過ぎてようやく届いたと思ったら、表面がザラザラでいかにも怪しげで、案の定、シングルボードコンピュータに装着しても動作しません。6809EP用のアダプターに装着してセットすると動作するではありませんか。

表面の質感も悪く、刻印も薄い

偽造品が出回っているという話は以前から聞いていましたので、ショップの商品見本の写真を見て、これならと思って注文したのに、写真とは大違い。
ショップに交換を要求しましたが、今のところ返事なし。。。

以前、全くの不動品をつかまされたこともあったので、今回はEPとして動作するだけ増しかも。。。

('18.5.7追記)
ショップにクレームを入れたところ、届いたICを破壊してその写真を送れば返金するがという返事が来たので、応じることにしました。

EPとしては動作するので、破壊するのにはためらいもありましたが、表面の質感も悪いし、何よりも偽造品を承知で使用し続けるのは気持ちが良くないですよね。





2018年4月26日木曜日

修正済みの基板が届きました


最初の基板のミス等を修正した新しい基板が届きました。
前回と同じ6802用と6809用2種に加えて、6809EP用変換基板も作ってみました。
新基板(6802用と6809用RAM32KB版)
新基板(6809用RAM128KB版とEPアダプター)

EPアダプターは小さいので複数並べてV-CUTを指定してみましたが(これも初めての経験)、その通りに作ってくれて満足です。

組み立て済み
組み立て済み

回路のミスがないことを確認した後、組み立ててみましたが、無事に動作しました。











EPアダプターとUSB-シリアル変換基板を装着

EPアダプターで6809EP(私の手持ちのものはHD63C09RPとHD63C09EPですが)を動作させてみました。
回路基板は何も変更せず、アダプターを装着するだけで動作します。

EPアダプターの下部の余白部を用いてUSB-シリアル変換基板用のソケットを作って装着してみました。(画像の右端)






ということで、最初の基板のうち動作確認に使用したもの以外は不要になりましたので、もし使ってみたいという方がおられましたら、郵送料のみ負担していただければお分けしたいと思います。各基板とも2,3枚ずつあります。
(パターンカットは済んでいますが、下画像のような追加配線が必要です。)

基板修正の様子(左から6802用、6809用RAM32KB版、同128KB版)

もしご希望の方がいらっしゃいましたら、お知らせください。