F-BASIC V3.0用のWindows版仮想ドライブ構築ソフトを手直ししました
【2022年2月16日追記あり】動作しないソフトがあることについて末尾に追記しました。
2021年7月8日のブログ「FM-7/77用の改良版I/O拡張基板用のF-BASICドライバを作成」で紹介した仮想ドライブ構築ソフトですが、ブログに書きましたような起動時の不具合があったことと、RS232Cカード使用のものだった点を改良しましたので報告します。
まず、起動時の不具合は初期化時に必要な表RAMと裏RAM間でのドライブ番号の連携を忘れていたのが原因でした。
次に、最近はほとんどRS232Cカードは使用しておらず、もっぱら「思い付きハードでソフトに七転八倒」さんが開発されたFT245カードを使用しているので、このカードに対応させることにしました。
FM-7側は元のRS232C用の1バイト送受信ルーチン(RCVCH,SNDCH)を2月11日のブログ「高速通信カードFT245の使い方の紹介」で説明したようなFT245用ルーチンに置き換え、WindowsPC用のFbasDrvWin.exeも同様に書き換えることでFT245にも対応したものができあがります。
FM-7側のドライバ RDSKWINF は裏RAMに常駐する関係で、FT245カード専用としてあります。(RS232Cカードの場合は以前紹介したWINDRVU7をそのまま使用できます。)
WindowsPC側の FbasDrvWin.exe はRS232Cカード、FT245カード兼用になっており、その切り替えは起動時に読み込む FbasDrvWin.ini ファイルにFTもしくはRSのどちらが記述されているかで行います。
FT245カードで動作している様子を示します。
WindowsPC側はFbasDrvWin.exeで、FM-7側は今回作成したRDSKWINFを実行しています。
FT245カードで動作 |
最上行に --- use FT245 Card と表示されています。
これで実ドライブ0,1に加えてWindows上の仮想ドライブ2,3が実ドライブと同じようにF-BASICから使用できます。加えて、Windows上のファイルをこの仮想ドライブ中のイメージファイルに書き込んだり、逆に読み出したりができますので、実ドライブとの間でのファイルのやり取りも自由にできることになります。
Windows上の動作画面 |
もちろん、RS232Cカードでも動作します。
WindowsPC側は同じくFbasDrvWin.exeで、FM-7側は以前作成したWINDRVU7を実行しています。38400baudで動作しています。
RS232Cカードでの動作画面 |
FT245カードとRS232Cカードの切り替えはFbasDrvWin.iniファイルの13行目で行います。FTと書けばFT245カード使用に、RSと書けばRS232Cカード使用に設定されます。
iniファイルの内容 |
以上で紹介した新版のFbasDrvWin.exe(Ver1.41)、FbasDrvWin.ini、FT245カード用のRDSKWINF、以前紹介したRS232Cカード用のWINDRVU7をOneDriveに上げておきます。(使い方の説明も含まれています。)
なお、RS232Cカード用のWINDRVU7のインストール及び使用法については2019年9月25日のブログ「FM-7/77のF-BASIC用の仮想ドライブ構築ソフトが完成」をご覧ください。
【2022年2月16日追記】
本ソフトはF-BASICのBIOSのディスク関連の8(RESTOR)、9(DWRITE)、10(DREAD)を置き換えていますので(8は単に無視)、BIOSを通さずにディスクファイルを扱っているソフトは正常に動作しません。
F-BASICのシステムディスク中の富士通製のユーティリティの特に機械語サブルーチンはBIOSを使用せずにROM内ルーチンを使用してディスクを扱っているので、殆どが正常に動作しません。(動作しているように見えるものもありますが実際には正常な結果が得られなかったり、途中で異常終了したりします。)
しかし、Windows上の仮想ドライブの使用目的の殆どは、FM-7と仮想ドライブとの間でのファイルのやり取りにありますので、ファイルのコピーができれば充分です。コピーソフトとして私は「SFCOPY(SUPER FILESCOPY V2.0)Oh!FM 1987年5月号」を使用しています。これはコピーするファイルを画面上で選択できるので非常に使い易いものです。これを用いて仮想ドライブ上のファイルを実ドライブにコピーしてしまえば、後は富士通製のユーティリティも自由に使えることになります。
・・・追記ここまで