2023年10月23日月曜日

FT245通信カードの新基板の製作

 FT245通信カードの新基板を製作しました

【2024年1月24日】末尾にOneDriveを追加して、RAMディスクのない従来のFT245カード用のドライバ一式を上げました。

ブログ「思いつきハードでソフトに七転八倒(https://vehwk3yxv7hw.blog.fc2.com/blog-date-202206.html)」のshujiakitaさんの発案・製作によるFM-7/77用の「FT245使用の高速通信カード」と「RAMディスクカード」について、プリント基板を作成したり、両カードの合体カードを製作したりしながら、その都度それらをブログで紹介してきました。

FT245通信カード用のディスクイメージ転送専用ソフトhttps://flexonsbd.blogspot.com/2023/01/ft245.html

FT245通信カードとRAMディスクカードの合体カードの製作https://flexonsbd.blogspot.com/2022/06/ft245ram.html

FT245高速通信カードの改造の試み
https://flexonsbd.blogspot.com/2022/04/ft245.html

FM-7用の512KB RAMディスクカードの紹介
https://flexonsbd.blogspot.com/2022/02/fm-7512kb-ram.html

高速通信カードFT245の使い方の紹介
https://flexonsbd.blogspot.com/2022/02/ft245.html

FT-245カード用の転送ソフトの使い方
https://flexonsbd.blogspot.com/2021/04/ft-245.html

FT-245カード用の高機能な転送ソフト
https://flexonsbd.blogspot.com/2021/01/ft-245.html

Ndittを使用しないでGOTEK用のHFEファイルを作成する(その3)https://flexonsbd.blogspot.com/2020/12/ndittgotekhfe_11.html


振り返ってみますと、2020年12月11日のブログから始まって、上記のように8回も紹介していますが、それだけ私にとっても非常に有用なツールであり手放せないものになっています。


今回製作したカードの改善点

今回新たに基板を作成することにしました。回路には見直すところはありませんでしたが、念のために電源ラインを強化すること、FT245カードにはコネクタの取り付け穴の追加と、合体基板で採用したTXE#をソフトで読めるようにする切り替えスイッチの追加を行いました。

製作した3種のカードです。


製作したカード3種


(1)上左のカード:オリジナルのカードで秋月電子製のFT245モジュールを使用しています。

(2)上右のカード:オリジナルのFT245モジュールをFT245RLチップに置き換えたものです。マイクロUSBケーブルも使用できるようにマイクロコネクタも装備しています。

(3)下のカード:(2)にRAMディスクカードを合体させたものです。(2)と同様にマイクロコネクタも装備しています。


使用するドライブソフト

使用するドライブソフトは従来のものと変わりませんが、メニューを多少変更しました。

(1)shujiakitaさん作成の高機能ソフト(転送機能のみでなく様々な機能があります)

FM-7側:メニューソフト:FM7FDRAM(従来のFM7FDUIXのメニューを多少変えましたのでFM7FDRAMと改名)、機械語サブプログラム:FDIMGFMX, XRAMDK77

Windows側:FDDIMG_RW77.exe

(2)私作成の単機能ソフト(使いやすさを求めて転送機能に特化)

FM-7側:メニューソフト:FT245DRV、機械語サブプログラムFTDRV11o

Windows側:ft245drv.exe


以上、FT245通信カードを多少手直しして製作したという紹介でした。

ドライブソフト一式をOneDriveに上げておきます。


【2024年1月24日追加】RAMディスクのない従来のFT245カード用のソフト(Windows側:FDDIMG_RW77.exe、FM-7側:FM7FDUI5, FDIMGFM2)をOneDriveに上げました。なお、FM7FDUI5, FDDIMGFM2はFB_TRANS.DATの中にも入れてあります。



2023年10月22日日曜日

FM77AV20/40用のFM77-732互換カードの製作

FM77AV20/40用の拡張ドライブ用のアダプターFM77-732の互換カードを製作しました 

FM77AV20/40には2台の2DDドライブが装備されていますが、時には2Dドライブ(5インチや3.5インチ)を増設したい時があります。

普通のドライブ増設の手段としては現在のドライブが接続されているケーブルにさらにドライブを接続する方法があります。FDC(フロッピィディスクコントローラ)として通常使用されているMB8877AやMB8866はドライブが4台まで接続できるので、この方法で増設できそうなのですが、実際に試みてみるとうまくいきません。2D、2DDドライブのどちらも正常に動作しないのです。

正規の方法としては、拡張ドライブ接続用の専用のアダプターFM77-732を使用することになっていますが、現在入手するのは困難です。

ということで手持ちのFM77AV40SXにドライブを増設することはあきらめていたのですが、最近、知人がSXを入手されたところ、それにFM77-732が取り付けられていました。

これが純正のFM77-732カードです。


オリジナルのFM77-732カード


早速そのFM77-732をお借りして調べてみました。

使用されているICは74HC04(2個), 74HC05, 74LS14, MB463(3個)の計7個のコンパクトなカードでしたが、ネット検索してもMB463の規格が分かりません。

基板のパターンは単純な二層基板なので、目視と導通テスターで調べて回路図を起こしてみました。ここに回路図を載せるのは差し障りがあるかもしれませんので掲載しませんが、基本的には単なるバッファ回路でした。

ただし、HeadLoadとStepPulseという2信号のみはフラットケーブル(つまり内蔵のドライブへの信号)からではなく、別途メインボードの5ピンソケットから取っています。内蔵ドライブへの信号は2DD用ですので、それとは別にメインボード上で2D用の信号を生成しているのだと思われます。

回路図の検討からMB463は通常のバッファICの7438で代用できそうだという見込みが立ちましたので、プリント基板を起こすことにしました。相変わらずドジをしてしまって作り直すことになりましたが、2枚目で無事に動作しました。

使用する部品のほとんどは何とか入手できましたが、5ピンコネクタだけはメインボードのソケットに合致するものが見つかりませんでした。。。

作成したプリント基板です。


作成した基板


製作したFM77-732互換カード


製作した互換カード


このカードをFM77AV20/40の背面の拡張FDDのコネクタ取り付け部に固定し、メインボードのFDDへのケーブルを抜き、そこにフラットケーブルの先端のコネクタを装着し、抜いたケーブルは画像の白の中継コネクタに嵌め込みます。

5芯のケーブルはメインボードのコネクタに装着したいのですが、画像のコネクタでは合いませんので、両端がオス・メスのブレッドボード用のケーブル5本を用いて繋ぎます。

なお、37ピンD-Subコネクタと増設ドライブとの接続ケーブルは信号のピン配列が一致していますので画像のようにフラットケーブルの両端にコネクタを付けたものでOKでした。


FDD接続ケーブル

全体の接続図

FM77-732カードの接続図

接続テストとしては、2Dの3.5インチドライブYD-625を使用しましたが、DISK-BASICの起動時にドライブ数として3以上を設定することで、特に問題もなくドライブ2として読み書きができました。

間に合わせに使用したケーブル
以上、現在では入手が困難なFM77-732カードと同等の機能を持つカードを製作してみたという報告でした。

唯一の問題は5ピンのコネクタが入手できないということですが、画像のようなオス・メスケーブルでとりあえず間に合わせることができました。

回路図を公開できれば自作してみたいという方がおられる(?)かもとは思いますが、このような数十年前のメーカー製品の回路図の公開は許されるのでしょうか。



2023年10月1日日曜日

アップスキャンコンバータの製作(その2)

 以前製作したアップスキャンコンバータのプリント基板を作成して作り直した結果、なんと3台も作ることになってしまいました

以前、2021年6月15日のブログ「アップスキャンコンバータの製作」で紹介しましたアップスキャンコンバータですが、FM-7に接続して2年ほど使用していました。機能面では特に問題はなかったのですが、ベース基板が手配線であることと切り替えボックスへの収め方にとりあえず感があるのが気にかかっていました。

そんな時に、入手しにくい12接点のロータリースイッチがヤフオクに出品されているのを見つけて、もう一台製作して今度はプリント基板を作成し、ちゃんとしたケースに収めようと考えました。

製作したプリント基板が下画像です。(ミスを重ねて3枚目でようやく完成しました。)


作成した基板


以前のものはこのようにとりあえずの手配線でした。


第一作の手配線基板

オリジナルの作者であるNibbles lab. HomePageのOh!石さんが「RGBI対応スキャンコンバータ」で使われたケースはタカチのMX型モバイルケースMX2-8-10というアルミケースのしっかりしたもので、私も真似をして同じMX2-8-10SGを使いました。

なお、元の製作記事は上記サイト中の「研究成果->完了プロジェクト->RGBI対応アップスキャンコンバータ」です。貴重な製作記事を公開していただきありがとうございます。また、FPGAカードはデザインウェーブマガジン2007年7月号の付録基板です。

ケースに収めた状態です。


上蓋と背面パネルを取り外した状態


分解した様子です。


組み立てた状態とケースから取り出した状態


前面・背面パネルです。

前面パネルと背面パネル

前面パネルには8ピンDINの入力端子と切り替えスイッチを、背面パネルにはD-Sub 15ピンのVGAコネクタと5V電源入力を配置しました。


以上の画像からお分かりのように、1台製作するだけのつもりだったのに結果的に2台作ってしまいました。
プリント基板も2回作り直して3作目でようやく完成したのですが、1作目はFPGAカードのコネクタ一位置の実測間違いでカードが取り付けられず、2作目は電源入力の番号付けのミスで5VがそのままFPGAカードにかかってしまうという致命的なミスを犯してしまいました。
3作目でようやく完成した基板ですが、組み立てても動作しませんでした。

その理由ですが、FPGAカードのコンフィグROMに書き込もうとしてもROMやFPGAを認識しないのです。てっきり5V印加のせいでFPGAが破損したものと思い込んで、新たにFPGAカードを入手しました。しかし、やはりこれも認識しないので、困り果ててネット検索したところXilinxの書き込みソフトがそのままではWindows10に対応しておらず、ドライバを前のバージョンのものに差し替える必要があることが分かりました。2年前はWindows7を使用していたので正常に使えていたのでした。

なお、第一作ですがFPGAカードの上に取り付けてあった部品を裏側に回すことで、下画像のように、切り替えスイッチの中に収めることができました。
(とはいっても、タカチのケースに合わせた基板のサイズが長すぎたので、数mmほど削ることになりましたが。)


切り替え機に収めた


以上で、気にかかっていたアップスキャンコンバータの製作ですが、これでようやくけりをつけることができました。(しかし、XRGB-2plusが常時使用と予備機で2台、今回製作した切り替え機中の1台、タカチのケース入りの2台と計5台にも増えてしまいました。どうしよう...)

作成した基板が少しですが余っていますので、ご希望の方がおられましたらメールで連絡を下さい。郵便代のみでお送りいたします。