2022年10月20日木曜日

FM-7にPTMを増設してASSIST09のトレースコマンドを実現

 FM-7にPTM(68B40)を増設してASSIST09のトレースコマンドを実現しました

【2022年12月7日】回路図を再修正しました

FM-7でASSIST09を使う方法については、2022年9月15日に「自作クロスアセンブラの修正とASSIST09のFM-7への移植」で紹介しましたが、FM-7にはPTM(Programmable Timer Module)がないので、そのままではトレースコマンドが使えませんでした。

機械語プログラムのデバッグには必須の強力なコマンドですので、何とか使えるようにしたいという事で、FM-7にPTM(68B40)を増設することにしました。

ASSIST09ではPTMの出力によってNMIを発行していますが、残念ながら32PスロットにはNMI端子が出ていません。背面の50PのI/O拡張ポートには出ていますが、普段は拡張基板を接続していますので、使いたくありません。という事で、40PのZ80用スロットに目を付けました。このスロットはZ80カード、63C09カード、Arduino2560カードで使用していますが、機械語のデバッグ時にはこれらのカードを外せば良いと考えたわけです。

早速、KiCadで回路図を作成して基板を発注しました。出来上がった基板がこれです。


PTM-PIAカード

上右の28ピンICがPTM(63B40)で、その左の40ピンICがPIA(68B21)です。以前、拡張用にPIAカードを作ったのですが、それにPTMを追加するような形で製作しました。

回路図を示します。

(下に動作しなかった原因を述べてありますが、この回路図はその修正等を加えてあります。【2022年12月7日再修正しました】)


PTM-PIAカード(再修正済)


ASSIST09の方の変更は、「自作クロスアセンブラの修正とASSIST09のFM-7への移植」中の拡張ROMのプログラム中のPTMのアドレスをこの基板に合わせて$FDF0に書き換えるだけです。

早速、実行してみましたが動作しません。(いつものことですが。。。)

最初に使用していた68B40が不調だったりしましたが、交換しても変わりがありません。回路にも間違いはないようですし、プリント基板のパターンも全て確認しましたが、回路図と違いはありませんでした。


動作しない原因が判明

色々調べた挙句、ようやく原因が分かりました。何と、Z80用スロットのNMI、IRQやFIRQ端子はメインCPUへの入力端子ではなく、逆向きのZ80カードへの出力端子だったのです。(他にEやQも通常とは逆向きのようです。)事前調査不足でした。。。

結局、FM-7にPTMを増設するには、背面の50P拡張ポートを使用するしかないという事になりましたので、基板の作り直しが必要になってしまったわけですが、とりあえず、製作した基板を使用するために、下画像のような変換アダプタを製作しました。


変換アダプタ

40Pメスコネクタは、以前FM-7をばらした際に基板から外して保存してあったものです。これを接続して、画像のような形で使用します。


使用形態


これで、無事に動作しました。

トレースコマンド実行画面


いつものようにミスをしながらも、何とか動作させることができましたので、FM-7での機械語プログラムのデバッグが楽になると期待しています。

そもそもスロットの端子名だけで使えると誤解した私の知識不足が原因であるわけですが、少しでもどなたかの参考になればと思い、あえて紹介することにしました。


2 件のコメント:

  1. yatoです。お世話になっております。
    32pスロットは背面50pの上位互換かと思っていましたが、逆に50pのほうにしか出ていない信号もあるのですね。
    奥が深い。。。

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    1. yatoさま コメントありがとうございます。
      結構色々な拡張カードを作ってきましたが、未だにスロットやI/O拡張コネクタの動作には惑わされることがあって、勉強不足を痛感しています。

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