FM-7にPTM(68B40)を増設してASSIST09のトレースコマンドを実現しました
【2022年12月7日】回路図を再修正しました
FM-7でASSIST09を使う方法については、2022年9月15日に「自作クロスアセンブラの修正とASSIST09のFM-7への移植」で紹介しましたが、FM-7にはPTM(Programmable Timer Module)がないので、そのままではトレースコマンドが使えませんでした。
機械語プログラムのデバッグには必須の強力なコマンドですので、何とか使えるようにしたいという事で、FM-7にPTM(68B40)を増設することにしました。
ASSIST09ではPTMの出力によってNMIを発行していますが、残念ながら32PスロットにはNMI端子が出ていません。背面の50PのI/O拡張ポートには出ていますが、普段は拡張基板を接続していますので、使いたくありません。という事で、40PのZ80用スロットに目を付けました。このスロットはZ80カード、63C09カード、Arduino2560カードで使用していますが、機械語のデバッグ時にはこれらのカードを外せば良いと考えたわけです。
早速、KiCadで回路図を作成して基板を発注しました。出来上がった基板がこれです。
PTM-PIAカード |
上右の28ピンICがPTM(63B40)で、その左の40ピンICがPIA(68B21)です。以前、拡張用にPIAカードを作ったのですが、それにPTMを追加するような形で製作しました。
回路図を示します。
(下に動作しなかった原因を述べてありますが、この回路図はその修正等を加えてあります。【2022年12月7日再修正しました】)
PTM-PIAカード(再修正済) |
ASSIST09の方の変更は、「自作クロスアセンブラの修正とASSIST09のFM-7への移植」中の拡張ROMのプログラム中のPTMのアドレスをこの基板に合わせて$FDF0に書き換えるだけです。
早速、実行してみましたが動作しません。(いつものことですが。。。)
最初に使用していた68B40が不調だったりしましたが、交換しても変わりがありません。回路にも間違いはないようですし、プリント基板のパターンも全て確認しましたが、回路図と違いはありませんでした。
動作しない原因が判明
色々調べた挙句、ようやく原因が分かりました。何と、Z80用スロットのNMI、IRQやFIRQ端子はメインCPUへの入力端子ではなく、逆向きのZ80カードへの出力端子だったのです。(他にEやQも通常とは逆向きのようです。)事前調査不足でした。。。
結局、FM-7にPTMを増設するには、背面の50P拡張ポートを使用するしかないという事になりましたので、基板の作り直しが必要になってしまったわけですが、とりあえず、製作した基板を使用するために、下画像のような変換アダプタを製作しました。
変換アダプタ |
40Pメスコネクタは、以前FM-7をばらした際に基板から外して保存してあったものです。これを接続して、画像のような形で使用します。
使用形態 |
トレースコマンド実行画面 |
yatoです。お世話になっております。
返信削除32pスロットは背面50pの上位互換かと思っていましたが、逆に50pのほうにしか出ていない信号もあるのですね。
奥が深い。。。
yatoさま コメントありがとうございます。
削除結構色々な拡張カードを作ってきましたが、未だにスロットやI/O拡張コネクタの動作には惑わされることがあって、勉強不足を痛感しています。